カンタンすぎる人事評価制度なら、あおいコンサルタント株式会社

ブログ

BLOG

2025.8.18

賃金制度

最低賃金の引き上げに同調して賃上げする企業はやがて滅びる

最低賃金の引き上げに同調して賃上げする企業はやがて滅びる

賃上げには「根拠」を持たしましょう

今日のテーマは、最低賃金の引上げです。

2025年度の最低賃金額の目安が示され、
引上げ額・引き上げ率ともに過去最大となりました。

これを受けて各都道府県の10月からの最低賃金が確定し、
その最低賃金額を守る義務があるのですが、
やみくもに最低賃金額に満たない人材に対して、
賃上げすることに違和感があります。
悩む人
そもそも「賃金」とは、
労働契約に基づいて提供された労務の対価であり、
使用者の指揮命令に服して提供された時間に対して
支払われるのです。

私の私見としては、
使用者の指揮命令に服することによる対価として
最低賃金が支払われ、
最低限の指揮命令を超える労務の提供に対しては
最低賃金を超える金額が支払われるのです。
賃金
ところで、
あなたの会社の従業員は、
指揮命令に服しているのでしょうか?

・会社や上司の指示に従っていますか?
・ルールを守っていますか?
・活用すべき仕組みを運用していますか?
・「就業規則」の服務規律を守っていますか?

上記四つの質問に対して、
すべて「YES」と言える従業員は、
どれほど存在するのでしょうか?

だとすると、指揮命令に服していない従業員に対しても
賃金を支払っているのが現実なのです。
頭を抱える
「就業規則」の服務規律というと、
主に労働者としての
やってはいけない非行行為が規定してあり、
その規定内容を守るのは当然なのですが、
それさえできていない従業員も多いでしょう。

また、
「会社や上司の指示」に対しても
出来ていない従業員もいるでしょう。

そもそも、会社側が決定した
新しい活動、しくみ及びルールを実施することは当たり前であり、
「やらない」という選択肢は無いのです。
バツ、ダメ
もちろん、公序良俗に違反する内容や、
明らかに労働契約から逸脱した内容については例外です。

ヒトは、そもそも、新しいことをやりたくない人材が九割なのです。
10人中、9人までが新しいことをやりたくないのです。
今のままがいいのです。
新しいことをやるのは面倒くさいのです。

しかし、この「面倒くさい」という真実を隠して
天才的に「やりたくない理由」を並べ立てるのです。
要するに「やりたくない理由」を後付けするのですね。

しかし、会社側が決定した
新しい活動やしくみ、ルールは、
指揮命令の一部なのです。

ですから、従業員が、
これらをやらないということは、
指揮命令違反なのです。

そのような従業員に対しては、
最低賃金額でさえ、支払い義務があるのか、
甚だ疑問です。

まぁ、前述の会社側が決定した新しい活動やしくみ、ルールは、
指揮命令の一部であるという考えは、
脇に置き、当ブログの本題です。
提案
最低賃金額とは、
使用者の指揮命令に服することにより獲得できる対価ですから、
最低賃金額を超える金額については、
「根拠」を持たせるべきです。

これこそが「賃金制度」の在り方の一つと言えます。

使用者からの指揮命令に従うことにより支給されるのが最低賃金額。
(この指揮命令に従えない従業員も存在しますが・・・)

この最低賃金額を獲得している従業員は、
いわゆる、指示された最低限のことだけをこなす従業員と言えます。
働く
この最低限の内容を超える次のようなことに対して
手当を支給すべきでしょう。
・部署を管理し、部下を育成する=役職手当
・会社にとって必要な資格を取得し活用する=資格手当
・会社が求める力量を備える=能力手当
・会社が求める成果を出す=評価手当
など。

これらは、「賃金制度」の中でも一般的に
設定されている手当と言えます。

ただ、役職手当、能力手当及び評価手当については、
適宜見直す必要があるでしょう。
そのような「賃金制度」にすべきなのです。
ポイント
例えば、役職手当の場合、
「課長手当」の支給基準は、
10年前と同一はあり得ません。

社会情勢を受け、社内の状況や人材の状況も変化しており、
どのような場合に「課長手当」を支給すべきなのか
その「根拠」を改定する必要があるでしょう。

「能力手当」「評価手当」も然りです。

5年前に会社から求められている「能力」は、
今では、陳腐化・当たり前化している可能性が非常に高い。

2年前に会社から求められている「成果」は、
今では、不十分な可能性が非常に高い。

このように社会も会社も生きており
情勢は変わっていくのです。

その結果を受けて、
「賃金制度」は、もちろん、
「人事評価制度」も
常に改善していかなくてはならないのです。
指摘する
もちろん、「賃金制度」自体や「人事評価制度」自体の
骨格の部分は、頻繁に変更する必要なありませんが、
「賃金制度」でいえば、支給の根拠は変更する必要があり、
「人事評価制度」でいえば、評価項目や評価基準を変更する必要があります。

これは、「職能資格等級制度」も同じ考え方です。

5年前の4等級の内容と
現在の4等級の内容が同一はあり得ません。
仮に同一の場合、5年前から全く底上げのない組織と言えます。

人件費が5年前より高騰しているにもかかわらず
人材の能力が高くなっていないのは非常に問題ですね。

話を戻しましょう。

賃上げについては、
ぜひ、根拠を持たせてください。

そして、従業員自らが昇給を獲得することができる「賃金制度」にすべきです。

何ができたらいくら昇給する。
何を身につけたらいくら昇給する。
など、昇給の根拠を明確にした
「賃金制度」を策定し運用してみませんか。

最後までお読みいただきありがとうございます。

今日作って明日から使用する人事評価制度の勉強会はコチラ

執筆者 山本昌幸プロフィール:
人事制度(人事評価制度、賃金制度)指導歴28年超の専門家、特定社会保険労務士。「人事制度(人事評価制度・賃金制度)セミナー・勉強会」の講師を190回以上務め、社長・経営層の延べ受講生1900名以上。
自らの約10名の従業員を雇用する組織の経営者。
商業出版書籍
「建設業の人手不足に効く!人事評価制度・賃金制度・公共工事受注マニュアル」(同友館)
「人事評価制度が50分で理解でき、1日で完成する本 (忙しい社長のためのビジネス絵本) 」(同友館)
「今日作って明日から使う中小企業のためのカンタンすぎる人事評価制度」(中央経済社)
「従業員のための人事評価・社長のための人材育成」(同友館)
「人手不足脱却のための組織改革」(経営書院)
「『プロセスリストラ』を活用した真の残業削減・生産性向上・人材育成実践の手法」(日本法令)等

TOP mail_outlineお問い合わせはこちら