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従業員さんの不満を吸い上げる仕組みが必要?
あなたの会社では、
従業員さんからの不満をどのように解消していますか?
そもそも、従業員さんの不満が上がってこなければ
不満の解消しようがないとは、まさに正論です。
ただ、ほじくってでも
従業員さんからの不満を明確にしたほうが良いのでしょうか?
このようなことをすると、
「やぶヘビ」になる可能性も否定できず難しい問題です。
会社側・社長側・上司側からの不満については、
人事評価制度の「評価項目」にすることで、
明確にできます。
例えば、あいさつができない職場。
「おはようございます」「お先に失礼します」「おつかれさま」などが
相手に聞こえる声で言えない場合などは、
人事評価制度の「評価項目」に
「明るく元気よくあいさつできる」とすれば良いですし、
「作業日報」や「営業日報」を記載してくれないについても
「評価項目」として、
「作業日報、営業日報を毎日、全項目記載する」と
設定することができます。
ただ、そもそも、
・あいさつができない
・日報の記載ができない
というのは、
評価項目云々ではなく、
服務規律違反の可能性が高いので、
懲戒対象なのかもしれません。
いずれにしても、会社・上司側の不満は、
人事評価制度の「評価項目」に設定することで
「ちゃんとしてね」と従業員さんに伝えることは可能です。
では、従業員さんから
上司や会社側への不満についてです。
従業員さんから、上司等への不満について、
伝えてくれるのでしたら、
改善することは可能ですし、
もし、その「不満」が、
従業員さんの誤解によるものでしたら、
その誤解を解くことも可能でしょう。
でも、従業員さんから上司への多く不満は、
なかなか訊けないものです。
これは、従業員さんが悪いわけではなく
会社側や上司側にも問題があるのかもしれません。
上司がとてもワンマンで、
とても、不満を伝える風土ではなかったり、
不満を伝えることにより報復されたり・・・。
まぁ、「報復」なんてことは、
通常あり得ないと思いますが、
従業員・部下の考えとしては、
そのような不安に駆られるため不満を伝えられない可能性もあるわけです。
では、どうしましょうか?
模範的な回答としては、
日ごろから部下とのコミュニケーションを良くしたり、
フランクに意見交換ができる組織風土にしたりすることが
重要なのですが、
なかなか、そのようなことは難しいでしょう。
特にプレイングマネージャー的上司の場合、
自らが担当している、処理しなければならない業務を
抱えているのですからなおさらです。
要するに「時間がない」ということです。
でも、ちょっと待ってください。
「時間がない」という理由は妥当でしょうか。
込み入った案件などは、
確かに一定の時間が必要ですが、
部下からの不満を聞き取る時間は、
日常的に可能なのかもしれません。
要は、常日頃、部下からの不満が言いやすい時間を
少しでいいから確保できるといいですね。
このような文章を書くと、
「山本さんは、経営者目線で常に発信しているのに今回はずいぶん甘いですね」と
指摘されそうですが、
果たして、そうなのでしょうか。
確かに私は、
セミナーコンテンツも
書籍も
経営者目線で話して、執筆しています。
でも、経営者にとっても
部下や従業員さんからの不満を吸い上げることは
重要だと思うのです。
このように説明しても
社長さん達からは、
「甘い!」と、お叱りを受けそうです。
しかし、部下の不満を吸い上げるのではなく、
・部下からの要望を吸い上げる
・部下からの改善提案を吸い上げる
と、考えるといかがでしょうか。
部下からの会社や上司に対する
要望や改善点を出してもらうのです。
そして、部下の方も次のように考えていただきたい。
「私が感じている“不満”とは、単なる愚痴なのか改善につながることなのか」と。
仮に愚痴である場合は、
少々、上司への伝え方を工夫すると改善提案になります。
例えば、
「上司からの指示内容がコロコロ変わる」ということは、
部下が、それを証明できない場合や、
単に伝えられた上司からすると、
「愚痴」「不満」に取られてしまうかもしれませんが、
次のように上司に伝えたらどうでしょうか。
「指示されたことについて、私も忘れたり、誤解があるかもしれないので、
共有のファイルに箇条書きでリスト化しませんか?」
いかがでしょうか。
そして、上司も部下からの提案や、
時には、「愚痴」とおもえることも
オープンマインドで聴く姿勢を持ちたいものです。
このように書いている私も
なかなか、この「聴く姿勢」ついては、
不完全であり、部下に申し訳ないと思っています。
特に私の場合、ほとんど会社にいないので、
部下との接点がなく、
「お任せ状態」ですから。
このような状況を打破するためには、
プレイングマネージャー的上司の場合、
敢えて仕事を制限することも必要だと痛感しています。
そのために、現在、
人事評価制度コンサル、賃金制度コンサル、ISOコンサルなどの
適正工数を算出し、過剰に請け負わない体制を構築する予定です。
(ありがたいことにホント、多くの会社からご依頼いただいております)
この文章を書いている現在、
土日も仕事しており、非常にタイトな状況です。
今後は、お受けするコンサルティングに制限をかけていきますので、
お客様には、ご迷惑と言うか、
コンサルさせていただくまでに一定の期間が必要になると思いますが、
良い仕事を行うために必要とご理解いただければと思います。
少々、話がそれましたが、
部下の不満を吸い上げることも必要であることの説明でした。
あと、管理職の人事評価制度で
「部下からの不満を吸い上げ、解消のための活動をしている」
と、設定してもよいかもしれませんね。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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執筆者 山本昌幸プロフィール:
人事制度(人事評価制度、賃金制度)指導歴28年超の専門家、特定社会保険労務士。「人事制度(人事評価制度・賃金制度)セミナー・勉強会」の講師を180回以上務め、社長・経営層の延べ受講生1900名以上。
自らの約10名の従業員を雇用する組織の経営者。
商業出版書籍
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「今日作って明日から使う中小企業のためのカンタンすぎる人事評価制度」(中央経済社)
「従業員のための人事評価・社長のための人材育成」(同友館)
「人手不足脱却のための組織改革」(経営書院)
「『プロセスリストラ』を活用した真の残業削減・生産性向上・人材育成実践の手法」(日本法令)等