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建設業人材を育成し、定着につなげる手法
実は、建設業における人手不足・人材不足は、
人材が採用できないという原因よりも
・人材が育成できない
・人材が定着しない
ということが非常に深刻なのです。
どうしても、人材不足・人手不足対策というと
如何に人材を採用するのか、入社させるのか という
小手先論に終始してしまうことが多いのですが、
実は、人材が育成できない組織では、
人材が定着しませんし、
人材が定着しない組織に
いくら人材を大量採用したところで、
まるで、ザルに水を汲み入れているようなもので
非常にムダなのです。
まずは、出血を止めましょう。
建設業においてもこのことが当てはまります。
そもそも、建設業ほど人材の力量に頼っている組織はないのですが、
建設業ほど人材育成が下手な組織もありません。
建設業が人材育成で一番大切なことは、
人材に対して、
「ここまでの力量や資格を身に付けてください!」と
いわゆる
「要求力量のハードル」を設定することなのです。
この、人材に対する「要求力量のハードル」の設定こそが
建設業における究極の人材育成手法の第一歩と言えるでしょう。
建設業だけではなく、多くの企業では、
人材に対して、
「がんばれ!」「努力しろ!」「勉強しろ!」と
連呼するだけで、
人材側からすると、
「では、どこまで頑張ればいいのか?」
「では、どのように努力すればいいのか?」
「では、どこまで勉強すればいいのか?」
などが、わからない状態なのです。
これでは、建設業だけではなく
すべての企業で人材育成などできるはずもありません。
では、この「要求力量のハードル」は
どのように設定するのか?
人材から視て、
一目見てわかるように設定してあげてください。
例えば、土木建設業の
10年間勤務した人材に対して
・1級土木施工管理技士資格取得
・1億円までの施工計画書の作成ができる
・創意工夫を30項目以上提出できる
・実行予算に対する実績の誤差を5%以内に抑えることができる
・安全パトロールのチェック項目を50項目理解している
などなど。
これは、あくまで事例ですが、
これらの「要求力量のハードル」を
人材に「超えてくださいね」という
建設業者から人材への明確なメッセージなのです。
この人材への力量を身に付ける明確なメッセージが重要です。
例えば、中学受験、高校受験、大学受験も
ある意味、非常に明確な人材育成といえます。
ターゲットとした学校に合格するための行動なのですから。
この受験について、
志望校を絞らずに勉強しますか?
志望校の偏差値や出題傾向を調べずに勉強しますか?
多分しないでしょう。
社会人になってからの人材育成も同じです。
人材が「超えなくてはならないハードル」である
「要求力量のハードル」を
会社側・使用者側・社長が明確にしたうえで、
人材に努力してもらわなくてはなりません。
単に「がんばれ!」「努力しろ!」と
ハッパをかけても、
人材側からすると
「どこまで頑張ればいいのか?」
「どこまで努力しろというのか?」
となります。
また、「要求力量のハードル」を設定すると
現状の自分の力量との「差」が明確になります。
例えば、前述の土木建設業の「要求力量のハードル」の例である
「実行予算に対する実績の誤差を5%以内に抑えることができる」の場合、
現状では、
「実行予算に対する実績の誤差が10%以上出てしまうことがある」
のであれば、
・自分にとって足りないことはナニなのか?
・どのような知識を身に付ければよいのか?
・どのような行動が必要なのか?
などを明確にすることができるのです。
だからこそ、建設業の人材育成には、
「要求力量のハードル」の設定がとても重要なのです。
ただ、残念ながら、建設業だけではなく、
「要求力量のハードル」を設定している企業は
ごく、ごく、少数です。
では、具体的にどのように「要求力量のハードル」を
設定すればいいのでしょうか?
方法は、二つあります。
まずは、「職能資格等級表」の策定です。
「職能資格等級表」とは、
人材の力量を未経験者で入職した場合の
1等級からエキスパート人材の6等級に分け、
それぞれの等級に必要な力量を設定していくのです。
ごく簡単な事例を当社サイトに掲載していますので参考にしてください。
https://rodojikan.com/howto/

次の方法としては、「人事評価制度」です。
ただ、ほとんどの「人事評価制度」では、
明確な「評価基準」が設定されていないため
「要求力量のハードル」としては使えないのですが、
「カンタンすぎる人事評価制度」であれば、
小学生でも評価できる明確な「評価基準」が設定されていますので
「要求力量のハードル」として十分に活用できるのです。
「カンタンすぎる人事評価制度」については、以下のサイトを参考にしてください。
https://rodojikan.com/service/
建設業に限らず、中小企業の人材育成を実現するためには
「要求力量のハードル」がいかに重要であるのかを説明しました。
あなたの会社においても、
ぜひ、「要求力量のハードル」の設定を行ってください。
もしろん、その「要求力量のハードル」は、
人材に対してフルオープンにしてくださいね。
そのうえで、人材育成を実現し、
人材不足・人手不足を解消してください。
人材育成が実現できる組織であれば、
人材不足・人手不足の解消を実現できる可能性が非常に高いのです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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執筆者 山本昌幸プロフィール:
人事制度(人事評価制度、賃金制度)指導歴30年超の専門家、特定社会保険労務士。「人事制度(人事評価制度・賃金制度)セミナー・勉強会」の講師を300回以上務め、社長・経営層の延べ受講生2000名以上。
自らの約10名の従業員を雇用する組織の経営者。
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