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社員には、「経営者目線」を身に付けさせるのではなく、
「経営者目線」を理解させることにしましょう。
私自身、起業して35年。
人材を雇用して34年ですが、
この34年間、従業員に言い続けてきたフレーズがあります。
「経営者目線を身に付けてください」
私を含め、当事務所の職員が対応させていただく方々の
90%は、社長ないし経営層の方々です。
そうすると、対応させていただく
私たちの側が身に付けなくてはならないので
「経営者目線」です。
ただ、この、「言うは易く行うは難し」であり、
職員に「経営者目線」を身に付けさせるのは至難の業です。
この「経営者目線」は、
教育訓練で身に付くものではなく、
心構えですから(マインドセット)、
一朝一夕に身に付くものではないのです。
ただ、この34年間、対象職員は変化しても
「経営者目線を身に付けてください」と言い続けてきて
やっと、無理なことがわかりました。
そもそも、
自らの労働の対価として賃金を受け取る側の
職員に「経営者目線」なるものを身に付けさせること自体が無理なのです。
ただ、賃金を受け取る職員の中でも
最初から「経営者目線」を身に付けている人材が
少数ではあるが、存在するので期待してしまうのです。
でも、そのような「経営者目線」を保有している職員は、
父親や母親が会社を営んでいたり、
事業を営んでいるため、自然と身に付いた感覚なのでしょう。
対して、それ以外の職員の多くは、
賃金で働く親御さんの下で育ってきたので、
自然と「経営者目線」が身に付くはずもなく、
当たり前のように、「労働者目線」なのです。
その「労働者目線」の職員に対して、
「経営者目線を身に付けてください」と指示すること自体が
無理なことを押し付けているのでしょう。
確かに「人事評価制度」や「職能資格等級制度」などで、
「経営者目線」を身に付けさせることは
多少は可能かもしれませんが、
そこで身に付いた「経営者目線」はホンモノなのでしょうか?
そこで、私は、考え方を改めました。
職員に対しては、
「経営者目線を身に付けさせる」のではなく、
「経営者目線を理解させる」のです。
この「経営者目線を理解させる」ことさえ、
サラリーマン家庭で育ってきた職員にとっては
難しいのかもしれませんが、
・経営者はこのような考え方をしている
・経営者はこのような着眼点を持っている
ということを理解してもらうことは可能ではないでしょうか。
もちろん、
職員が「経営者目線を理解した」からといって、
経営者の考えに沿った行動ができるとは言えませんが、
社長・経営層の考え方を多少なりとも理解できると思うのです。
経営者目線が理解できれば、
執務中のムダなおしゃべり・私語は、慎むでしょうし、
万一、おしゃべり・私語に興じてしまったとしても
それは、「良くないこと」を理解できるでしょう。
職員のムダなおしゃべり・私語に悩んでいる
社長・経営層にとって、
職員がムダなおしゃべり・私語を良くないことと
理解してくれるだけでも一歩前進なのです。
前回のブログでは、
「人事評価制度」の「評価項目」として、
ムダなおしゃべり・私語を注意する必要性を説きましたが、
そもそも、ムダな私語はさせないに限るのです。
職員にはいろいろな性格の人材が居ますので、
おとなしい人であれば、他の職員の私語への注意はできないとしても、
「経営者目線」を理解することにより、
自身がムダなおしゃべり・私語の中に加わることはなくなるでしょう。
いかがでしょうか?
「経営者目線」は、身に付けさせるのではなく、
「経営者目線」は、理解させるもの。
と、いう考え方。
では、全社員ミーティングで、
「皆さん!ぜひ、“経営者目線”を理解してください」と、
お願いした場合、
次のような質問が飛んでくるかもしれません。
「経営者目線って、何ですか?」
うーん。確かにいまさらですか。
これは、一般職員にとっては、
ごく自然な質問かもしれません。
そこで、私が思う「経営者目線」の一つを説明します。
(あくまで、一つであり、一部です)
私が考える「経営者目線」とは、
「お金と時間の有益な使いかた」
です。
全てのヒトに平等で限りのある「時間」と
貴重な「お金」の扱い方です。
会社での行動で職員さんに問いたいです。
「使用するかどうかわからない物品を購入しますか?」
「ちょっとした管理ミスで50万円マイナスになる実行予算管理はアリですか?」
「職員のムダな私語を許しますか?」
「モノクロ原稿の印刷をカラー設定でプリントすることはどう思いますか?」
「1時間でできる作業を3時間かけて処理する職員をどう思いますか?」
これらのことについて、
・自分がお金(費用)を負担するのであれば
・自分の時間が消費されるのであれば
・自分が雇用した人材の時間が消費するのであれば
などの着眼点で考えてみましょう。
要するに
“経営者目線を理解する”とは、
会社内で起きる一つ一つのことを
「他人事(ひとごと)」ではなく、
「自分ごと」で考えられることなのです。
特に「お金」と「時間」の使い方について。
あなたが経営者の場合、
従業員さんにぜひ、
経営者目線を理解してもらってください。
それは、人事評価制度で可能です。
いや、賃金制度でも?
あなたが、どこかにお勤めの場合、
経営者目線を理解できると
最強の部下となります。
そして、昇格、昇級および昇給が実現できるでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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執筆者 山本昌幸プロフィール:
人事制度(人事評価制度、賃金制度)指導歴28年超の専門家、特定社会保険労務士。「人事制度(人事評価制度・賃金制度)セミナー・勉強会」の講師を190回以上務め、社長・経営層の延べ受講生1900名以上。
自らの約10名の従業員を雇用する組織の経営者。
商業出版書籍
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