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管理職(課長、部長)の役割を考えてみる。

管理職の役割は人材育成


管理職(課長、部長)の真の役割は「人材育成」です。

ハローワーク(職業安定所)で、担当官から求職者に対して
「どのような仕事が出来ますか?」と
質問され
「部長ならできます」
回答する求職者が実在したとか都市伝説とか。
部長
私の想像では、実在したのだと思います。

そのような回答をした方は、さぞかし
人材育成に自信がある方・部下の育成実績が豊富な方
なのでしょう。

ただ、未払い残業代のニュースで話題になった
名ばかり管理職
ではなく、
部下の育成が出来ない課長や部長である
名ばかり管理職
が本当に多いのです。
名ばかり管理職
人事評価制度・賃金制度セミナー(勉強会)でも伝えていますが、
課長や部長が、自部署の管理をするのは当たり前であり、
それよりも重要なことは
・人材育成
・部下の価値を向上させること
なのです。
ステップアップ 建設業人材の価値向上
このことを人事評価制度・賃金制度セミナー(勉強会)で伝えたところ
「そんなことしたら、部下が私を追い越してしまうではないですか」
あまりにも肝っ玉の小さな発言をされた管理職の方がいらっしゃり
あきれたことがあります。
あきれた
私どもが開催している人事評価制度・賃金制度セミナー(勉強会)は、
出席者の90%以上が社長・経営層なのですが、
10%ほど、事務担当者や管理職の方も参加されるので、
稀に前述のような発言に遭遇します。

まぁ、前述のような負のサラリーマン根性丸出しの意見に対して
ドン引きしたのは私よりも
他の出席者の方々(社長や経営層)でしたが。

話を元に戻しましょう。

管理職の役割である人材育成や部下の価値向上が実現できないのであれば、
即刻、管理職は辞退すべきです。
辞退
このようなことを申し上げると
一部の社長さんから
「課長に辞められると困る」
「部長が退職しては会社の損失だ」
と、お叱りを受けそうですが、
そもそも、これらの管理職(部長、課長)に対して
会社が求めているのは、
人材育成や部署管理ではなく、
プレーヤーとしての作業を求めているだけだと思います。
作業者
プレイングマネージャーである、部長、課長に対して、
マネージャー業務を省いた
作業者としての価値を見出しているだけなのです。

だとしたら、代わりが存在するのではないでしょうか?

もう一度言います。

管理職(部長、課長)の価値は、
・人材育成
・部下の価値を向上させること
なのです。
ステップアップ 建設業人材の価値向上
ですから、人事評価制度や賃金制度においても
管理職(部長、課長)に対する評価項目として、
人材育成項目を入れるべきなのです。
さらに人材育成が実現できたという成果について
賃金制度で手当てを支給すべきでしょう。

もちろん、何を基準に
「人材育成が出来た」
評価するのかを明確にする必要はあります。
人材育成
ここまでで、管理職(部長、課長)の重要な役割は
人材育成であることをご理解いただけたと思いますが、
残念ながら中小企業における(イヤ、大企業でも)
殆どの部長さん、課長さんは、
人材育成の手法がわからないのです。理解していないのです。

だからこそ、人材育成が実現できる人事評価制度の導入が必要なのです。

ここで疑問。

人材育成が実現できる人事評価制度とは?

「人材育成のための人事評価制度」と謡っておきながら
人材育成について理論的に回答が出来ない場合が多いのです。

そして、人材育成については、
「人材育成ができた」ではなく、
「人材育成ができる」が必要です。

どのように違うのでしょうか?

「人材育成ができた」とは、
・たまたま人材育成ができた
・結果的に人材が育成された
であり、再現性がありません。
たまたま偶然
「人材育成ができる」とは、
計画の下に実施し、
人材育成が出来たということなのです。
人材育成のPDCAを廻すことなのです。
人材育成の再現ができることなのです。
PDCA
そして何より、
人材育成のノウハウが蓄積でき
人材育成の仕組み化・標準化ができるのです。
標準化
だからこそ、部長・課長等の管理職は、
「人材育成ができた」ではなく、
「人材育成ができる」にしなくてはならないのです。

部長・課長等の管理職に対する
人事評価制度の「評価項目」についても
・評価項目:部下の育成ができたか
は、もちろんのこと
・評価項目:部下の育成のための手法が仕組み化できたか
を「評価項目」に設定すべきですね。

皆さんも、少し気の利いた「人事評価制度」で、
「部下の育成ができたか」という評価項目をご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんが、
それだけでは足りず、
「部下の育成のための手法が仕組み化できたか」も評価項目に加えるべきなのです。

正に人事評価制度における、この二つの評価項目は
・プロセス評価項目
・成果評価項目
と言えます。

プロセス評価項目:部下の育成のための手法が仕組み化できたか?
成果評価項目:部下の育成ができたか?

優良な人事評価制度において、
プロセス評価項目 
成果評価項目 も
両方とも重要なのです。

以上、管理職(課長、部長)の真の役割をご理解いただけましたでしょうか。

管理職(課長、部長)にとって、部署の管理は当たり前であり、
重要な役割は部下の育成なのです。
そのことを人事評価制度や賃金制度にも含めていきましょう。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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執筆者 山本昌幸プロフィール:
人事制度(人事評価制度、賃金制度)指導歴28年超の専門家、特定社会保険労務士。
商業出版書籍に「人事評価制度が50分で理解でき、1日で完成する本 (忙しい社長のためのビジネス絵本) 」(同友館)、「今日作って明日から使う中小企業のためのカンタンすぎる人事評価制度」(中央経済社)、「従業員のための人事評価・社長のための人材育成」(同友館)、「人手不足脱却のための組織改革」(経営書院)、「『プロセスリストラ』を活用した真の残業削減・生産性向上・人材育成実践の手法」(日本法令)等がある。
「人事制度(人事評価制度・賃金制度)セミナー・勉強会」の講師を160回以上努め、社長・経営層の延べ受講生1600名以上。
自らの約10名の従業員を雇用する組織の経営者。

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