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2026.10.28

人事評価制度

ありがたい人材・評価すべき人材

ありがたい人材・評価すべき人材

その人材の行動。当たり前ですか?

私を含めて、世の社長は、
・苦難を乗り越えた人材
・新しいことに取り組んでくれる(た)人材
・前向きな行動をしてくれる(た)人材
などに高評価を与えてしまいます。

この考え方は、間違っていないですし、
むしろ、社長の常識なのかもしれません。
社長室
ただ、既にある決められた業務を
コツコツとこなしてくれる人材も非常にありがたいのです。
人事評価では、このような人材に対しても
高評価をするべきですね。

常に前向きで、
新しいことに取り組んでくれて、
成果も出してくれる人材は、
社長や上司にとって有難いのですが、
ありがたい側面ばかりとはいかないのが人事管理なのです。

当社が2018年9月3日に第1回目を開催して、
現在まで、延べ230回以上開催し、
2300名以上の経営層が参加された
「カンタンすぎる人事評価制度・賃金制度勉強会」においても
私とは、別の講師が、
人事評価制度のよくあるエラーの一つとして、
「評価者は自分と似たタイプの人材を高評価にしたがる」と
説明しています。

正にその通りです。

多くの社長。
特に初代社長・創業社長は、
苦難を乗り越えることは苦難と思わず、
新しいことをやりたがり、
常に前向きな方が多いので、
同様のタイプの人材を高評価しがちなのです。

地味だけれど、コツコツ取り組むタイプの人材に対して、
決して、低評価を下さないのですが、
高評価も与えない。

これでは、コツコツ人材は浮かばれないでしょう。

そこで必要になるのが、人事評価制度です。

人事評価制度では、「評価項目」以外のことは
評価対象とすることは良くないので、
あくまで、「評価項目」の内容を評価しますから。

根拠の明確な「評価項目」を設定した
「人事評価制度」が存在していれば、
評価者(社長や上司)の好き嫌いや、
バイアスのかかった評価を防ぐことができるのです。
人事評価
ただ、この「人事評価制度」。

どのような「人事評価制度」でも良いのではなく
「なぜ、それが『評価項目』なのか」という根拠が明確でなくてはならないのです。

仮に、従業員から、
「なぜ、私はこの内容を評価されるのですか?」と
質問された場合に、
「なんとなく」や
「そんなこと説明する必要はない」と回答してしまうことは
その「人事評価制度」自体を否定することになります。

だからこそ、「人事評価制度」で、
「評価項目」を設定するにあたり、
適切なプロセスを踏んだ結果、
設定した「評価項目」が必要なのです。

なんとなくではダメなのです。

あなたの会社が既に「人事評価制度」導入済みの場合、
その「評価項目」。根拠ありますか?

私も、数多くの企業の「評価項目」に触れますが、
その根拠たるや、明確とは言えないことが殆どです。

私は常々、
「評価結果に根拠を持たせてください」と
口を酸っぱくして伝えています。

もし、評価される側の従業員から
「私は、なぜ、この評価結果なのですか?」と
質問された場合に、
その理由を明確に回答できない「人事評価制度」は、
不適切な制度と言えます。

「評価項目」にも、必ず根拠が必要です。

では、コツコツ人材に高評価を付与する「評価項目」の根拠とは?

これは、説明する必要もないとは思いますが、
一応、説明しておきます。

企業が新しいことに取り組む場合でも
苦難を乗り越えるためにも
既存の事業が滞りなく処理できているので
取り組めますし、乗り越えられるのです。

であれば、それらをしっかり処理している人材に
高評価を付与する「評価項目」は、
非常に重要な「評価項目」となります。
ポイント
ただ、既にある事業や仕事、仕組みを処理することの「評価項目」が
抜け落ちてしまっている「人事評価表」を
見かけることがあります。

これは、意図的ではないのでしょうが、
前向きな社長とコンサルが「人事評価表」を策定してしまうと
このようなエラーが起こりうるのです。

確かに、
前向きな業務姿勢や
新事業への取り組みは、非常に重要ではありますが、
既存事業を適切にこなしている人材が
損をしないような「人事評価制度」にしなくてはなりませんね。
社員
今回のテーマは、
私らしくないのかもしれませんが、
一つ立ち止まって考えなければならないと思うのです。

中小企業の社長は常に忙しい人たちです。

だからこそ、興味が向いたことに全力を投入する傾向が強いのですが、
社長の興味から逸れたことであっても
誰かがコツコツと処理してくれているからこそ
組織が成り立っているのですよね。

そのことを常に心のどこかに留めておくべきです。
悩む経営者
忙しい社長の興味が目まぐるしく変わることは仕方ないのですが、
たまには、社長自身が、一歩立ち止まって
組織を眺めてみる。
そして、自分を眺めてみる。

そのようなことも必要かなぁと思います。
これは、私自身の自戒を込めて。

忙しい社長、やりたいことがたくさんある社長こそ、
一歩立ち止まってみませんか。
そして、感謝してみませんか?
誰に?
言わなくてもおわかりですよね。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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執筆者 山本昌幸プロフィール:
人事制度(人事評価制度、賃金制度)指導歴30年超の専門家、特定社会保険労務士。「人事制度(人事評価制度・賃金制度)セミナー・勉強会」の講師を300回以上務め、社長・経営層の延べ受講生2000名以上。
自らの約10名の従業員を雇用する組織の経営者。
商業出版書籍 
「人が育つ賃金制度の設計書」(中央経済社)
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「人事評価制度が50分で理解でき、1日で完成する本 (忙しい社長のためのビジネス絵本) 」(同友館)
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