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何かを考えるとき、「事例ありませんか?」「見本見せてください」と要求してくる人材はどうなのか?
ここ最近、セミナー・勉強会で説明している
人事評価制度コンサルタントの「悪い」「良い」の違いとして、
次のことを説明しています。
・ダメ(悪い)コンサル:「評価項目」「評価基準」を会社側に考えさせる
・エキスパート(良い)コンサル:「評価項目」「評価基準」をコンサルが案を提示できる
ただ残念ながら、
殆んどの人事評価制度コンサルタントは、
指導先企業の“「評価項目」「評価基準」を会社側に考えさせる”なのです。
なぜなら、指導先企業の業種・職種について、
なぜなら、指導先企業の業種・職種について、
理解していない場合が多いからです。
もちろん、自らの前職に関わる業種・職種であれば、
「評価項目」「評価基準」を考えられるのですが、
勤務経験のない業種・職種の場合は、
ネット検索できる上辺だけの知識はさておき、
「評価項目」「評価基準」を考え、
指導先企業に提示できないのは当たり前でしょう。
ただ、エキスパートコンサル(良いコンサル)の場合、
勤務経験がなくても、「評価項目」「評価基準」を
コンサル主体で考え、提示できるのです。
とはいえ、まずは、企業側に考えさせることが必要です。
とはいえ、まずは、企業側に考えさせることが必要です。
優良人事評価制度コンサルタントとして
「評価項目」「評価基準」を提示することは可能なのですが、
会社側に気づかせることも必要であり、重要なのです。
だからこそ、まずは、企業側に考えさせるのです。
そこで、当ブログのテーマです。
「自部署の評価項目は何がありますか?」と促した場合、
「評価項目の事例や見本はありませんか?」と
即、要求してくる人材。
私は、心の中で
私は、心の中で
「出たぁ!事例ください君、見本見せてくださいさんだ」と
呟いてしまいます。
まず、自分で考えましょう。
自分の脳みそに汗をかく必要があるのです。
もしかしたら、本人にそれほど悪気はなく
単なる、「パブロフの犬」状態なのでしょう。
(実はそれが問題なのですが)
見本や事例を参考に自らの考えをまとめるのは悪いことではないです。
しかし、それは、
・まったく理解の及ばないこと
・今までなかった思考
に対する場合は、理解できるのですが、
人事評価制度の「評価項目」や「評価基準」については、
理解の及ばないことでも、今までなかった思考でもないはずです。
そして、いきなり、「見本ください」は、チョット・・・。
多くの場合、
見本や事例を提示すると、
その見本や事例に引っ張られてしまうのです。
まずは自ら考えませんか?
私は、人事評価制度策定コンサルを行うとき、
私は、人事評価制度策定コンサルを行うとき、
最初から見本や事例を提示することは控えます。
さんざん考え、階に詰まったときに
「他の事例では」と、
さらっと見せるのです。
さんざん考えた後に見本や事例を見せることにより
自らの考えにスパイスである見本や事例が効き
アイデアが浮かんでくることが非常に多いのです。
しかし、最初から見本や事例を提示してしまうと、
見本や事例の「溝:ミゾ」にハマってしまい、
自社特有のオリジナルの「評価項目」「評価基準」が
出にくくなるのです。
ひどい場合には、見本や事例で示された
「評価項目」「評価基準」を
そのまま使おうとする
考えを放棄しようとする輩まで出てきます。
ヤレヤレ。
では、見本や事例を要求することは一切ダメなのか?
では、見本や事例を要求することは一切ダメなのか?
そんなことはありません。
提示された見本や事例を
一つの考え方として
・自らのアイデアを創出する
・自らの考えを確かなものにする
のであれば、何ら問題ありません。
ただ、そのようなことが出来るのは
ある一定の上位者や
訓練を受けた方に限定されることから、
やはり、見本や事例ありきは、避けるべきでしょう。
ヒトは、影響を受けやすい生き物なのです。
少なくとも映画やテレビドラマなどで
少なくとも映画やテレビドラマなどで
・喫煙シーンがカッコいいと思い喫煙した
・不良がイケてると思い真似した
などの方々は、
見本や事例の要求は控えるべきでしょう。
要は、映画やドラマなどで、
「カッコいい」と思い、
そのまま真似するのはあまり褒められたことで貼りません。
「カッコいい」と思い、
「なぜ、カッコいいと思ったのか?」の
理由を明確にして、自分なりのスタイルを確立することが必要なのです。
なんでも、「猿真似:さるまね」は、
みっともないし、格好い悪いのです。
人事評価制度の「評価項目」も「評価基準」も然りです。
人事評価制度の「評価項目」も「評価基準」も然りです。
そもそも、人事評価制度は、世界に一つの
あなたの会社のためだけの内容にすべきです。
その人事評価制度策定において、
見本や事例は、あまり価値がないことをご理解ください。
ヒトは、つい、「見本ください」「事例ありませんか」と
要求してしまいます。
実は、私もゼロではありません。
でも、その行動を少し抑制、見直してみませんか?
新しい考え方が芽生えるかもしれませんね。
因みに、
因みに、
「賃金制度」や「職能資格等級制度」で、
見本や事例を要求されることは殆んどありません。
これはなぜなのか?
このことについては、別の機会に説明します。
ご不明な点は、お気軽にご質問ください。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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執筆者 山本昌幸プロフィール:
人事制度(人事評価制度、賃金制度)指導歴28年超の専門家、特定社会保険労務士。「人事制度(人事評価制度・賃金制度)セミナー・勉強会」の講師を170回以上努め、社長・経営層の延べ受講生1900名以上。
自らの約10名の従業員を雇用する組織の経営者。
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