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こんな人事評価制度なら、無いほうがマシ
過去沢山のブログで、
「一般的な人事評価制度」の問題点を指摘してきました。
あれだけ指摘してきたにもかかわらず、
5年以上経過した現在でも
相変わらず「一般的な人事評価制度」の問題点は
改善されていません。
そこで、今一度、
巷にあふれている「一般的な人事評価制度」の問題点を明確にして、
このブログをお読みのあなたは、
「一般的な人事評価制度の問題点の泥沼」にハマらないように
注意していただきたいのです。
では、行きましょう。
「一般的な人事評価制度」の問題点を
ワンフレーズで表すと、
「長い」「高い」「面倒くさい×2」なのです。
まず、「長い」について説明しましょう。
「一般的な人事評価制度」の「長い」とは、
策定期間(人事評価制度を作る期間)が長いということです。
だいたい、6か月から1年超かけて策定しています。
でも、本当にそんなに長い期間かけて策定する必要があるのか?
非常に疑問ですね。
そもそも、なんでそんなに長い期間・時間がかかるのか。
「一般的な人事評価制度」で良く取り入れられる策定方法として
「プロジェクトチーム方式」がとられます。
「プロジェクトチーム方式」とは、
各部署、各年代、各役職から幅広くプロジェクトメンバーを選出し
6名から12名ほどのプロジェクトチームを編成し
「人事評価制度」をチームで策定していくのです。
これはこれで問題はないのですが、
そのプロジェクトチームに
社長が入らないことが多いのです。
もし、社長が入ったとしてもオブザーバー参加であり
意見を言えない立場での参加。
社長が蚊帳の外で人事評価制度を策定する場合、
「評価項目」と「評価基準」が甘くなる傾向が非常に強い。
甘い「評価項目」「評価基準」は、
人材にとってラクに思えるのですが、
人材育成の観点から視ると全くダメなのです。
いくら高評価を獲得したところで
・人材が育成されない
・会社がよくならない
のです。
では、なぜ、このような「仲良しクラブ」的な
「プロジェクトチーム方式」が採用されるのでしょうか。
それは、人事評価制度の
「生みの苦しみ」を味わってもらうためなのです。
人事評価制度の大きな問題点として
せっかく策定した人事評価制度を
運用できない
があります。
そう!人事評価制度を運用できないのです。
しかし、皆で一緒に苦労を共にして
策定した人事評価制度であれは、
「何とか運用しよう」と思えますよね。
まぁ、皆で苦労して策定した「人事評価制度」は「わが子」のようなものですから。
でも、ここで疑問。
なぜ、一般論として、せっかく策定した人事評価制度が運用できないのか?
当然、原因があります。
その原因は、
・人事評価制度が複雑すぎるから
なのです。
複雑すぎる人事評価制度は運用したくないのです。
あなたも複雑すぎて使うのが難しい
工作機械や建設機械を使用したいですか?
使用するのに三日ほどレクチャーを受けなくてはならない
ワープロソフトを使用しようと思いますか?
どうしても「使用しなくてはならない」という状況であれば
頑張って使用しますが、
「人事評価制度」の場合、
日常業務の煩雑さの陰に隠れて
遂、後回しになってしまう仕組みなのです。
であれば、感覚的に使用できるシンプルな
「人事評価制度」であるべきなのです。
感覚的に使え、ラクに使用できる「人事評価制度」であれば、
何もプロジェクトチームを編成して
「人事評価制度」を策定する必要がないのです。
しかも、プロジェクトチームという仲良しクラブで策定された
「人事評価制度」は、使えないシロモノが多いのですから。
この「プロジェクトチーム方式」で
「人事評価制度」を策定すると
完成までに6か月から1年超かかってしまうので、
どうしたらよいのでしょうか?
カンタンです。
「社長が今日作って明日から使うカンタンすぎる人事評価制度」を
策定すればよいのです。
まず、「理想的な人事評価制度」は、
必ず、社長が策定してください。
社長だけでは、策定できない
「評価項目」「評価基準」もあると思います。
その場合、その部署・その業務を理解している責任者に
参加してもらってください。
ただ、社長の参加はゼッタイです。
社長が参加しないと
甘々の従業員目線の「評価項目」「評価基準」が完成します。
従業員目線の「評価項目」「評価基準」がすべて悪いのではありません。
数ある「評価項目」のうち、一つか二つは
従業員目線の「評価項目」を採用することは
否定しませんし、良いことかもしれません。
ただ、社長目線・経営者目線の厳しい
「評価項目」と「評価基準」は、
人材を育成する上で、
会社を良くするうえで非常に重要なのです。
社長が自ら「理想的な人事評価制度」の
「評価項目」と「評価基準」を策定すればよいのです。
この方法を
「理想的な人事評価制度」を理解している
コーディネーターやコンサルの下で策定するのであれば
一日で「人事評価表」を2,3種類策定できるのです。
正に、今日作って明日から使える理想的な人事評価制度となるのです。
まずは、「一般的な人事評価制度」の問題点である
「長い」:策定期間が6か月から1年超かかる を
克服しませんか。
次回のブログでは、
「一般的な人事評価制度」の問題点の
「高い」「面倒くさい×2」について
解説していきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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執筆者 山本昌幸プロフィール:
人事制度(人事評価制度、賃金制度)指導歴28年超の専門家、特定社会保険労務士。「人事制度(人事評価制度・賃金制度)セミナー・勉強会」の講師を160回以上努め、社長・経営層の延べ受講生1600名以上。
自らの約10名の従業員を雇用する組織の経営者。
商業出版書籍
「人事評価制度が50分で理解でき、1日で完成する本 (忙しい社長のためのビジネス絵本) 」(同友館)
「今日作って明日から使う中小企業のためのカンタンすぎる人事評価制度」(中央経済社)
「従業員のための人事評価・社長のための人材育成」(同友館)
「人手不足脱却のための組織改革」(経営書院)
「『プロセスリストラ』を活用した真の残業削減・生産性向上・人材育成実践の手法」(日本法令)等