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デキル人材は、上司に対してどのような行動をしているのか?
そして、自らも出世や成功を成し遂げていく。
俗に言う、「デキル人材」とはどのような人材なのでしょうか?
まずは、「デキル部下」。
当たり前ですが、
上司にとって「痒い所に手が届く部下」は非常にありがたいです。
ただ、ほとんどが「指示されたことしかできない部下」であり、
一定数、「指示されたことさえもできない部下」が存在しています。
人事評価制度においても、
「痒い所に手が届く部下」には、高評価が付与されます。
ただ、一昔前の「常識」が通用しなくなってきている昨今、
「指示したことだけでも処理してくれる部下」は
ありがたい部下と言えるのでしょう。
この「指示したことだけでも処理してくれる部下」においては、
・出来栄え
・期限
が、重要ですね。
俗に言う、QCDのQとDですね。
QCDとは、
Q:Quality(品質)
C:Cost(コスト)
D:Delivery(納期)
であり、
前述の説明では、部下のQとDが重要としましたが、
実は、その人材の人件費は? と考えると
C(コスト:賃金)も重要です。
決して高額ではない賃金の人材Aさんと
高額賃金の人材Bさんとでは、
求めるQ(品質:出来栄え)とD(納期:期限)が異なるのは当然なのです。
理想としては、
期限について、最終期限より前の完成を目指します。
そして、多くの事象で最終期限より前に完成します。
デキない人材・部下は、
期限ぎりぎり、ひどい場合には、期限より遅れます。
期限が守られないのは社会人として論外です。
問題は、Q(品質:出来栄え)です。
これについては、作業を依頼する上司が、
品質のハードルを予め示しておく必要があるでしょう。
もちろん、優秀な人材・部下は、
品質のハードルを示さなくても当たり前に出来栄えが良いのですが・・・。
「指示したことだけでも処理してくれる部下」についてはこれくらいにして、
本題の「痒い所に手が届く部下・人材」について考えてみましょう。
この「痒い所に手が届く部下・人材」とは、
どのような業務姿勢なのでしょうか。
まずは、
上司や先輩から業務を指示された場合、
・この業務の目的は何か?
・上司や先輩はどのようなことを求めているのか?
などを推察したうえで業務処理を行うべきです。
例えば、私はコンサルタントなので、
部下に私のコンサルティング現場に同行させます。
そして、そのレポート作成を部下に依頼した場合の
上司・雇用主である私の目的は何なのでしょうか?
一概に言えませんが、いくつか列挙しましょう。
1:部下がどこまでコンサルティング内容を理解したのかの確認
2:部下の育成のため
などが一般的な上司であるコンサルタントの目的だと思いますが、
実は、次の目的も非常に大きい。
3:コンサルティング手法の改善点を指摘してほしい
4:コンサルティングがスムーズに進むようにサポートしてほしい
入社間もなく、上司の企業さんへのコンサルティングの場に同行する部下としては、
「3について、力量不足だし、生意気なことは言えない」
と、思ってしまうでしょう。
しかし、実は、まったく別の業種から転職した場合や、
新卒で入社した場合も、
真っ白な状態での意見はイノベーションを起こしやすいのです。
確かにコンサル歴ウン十年以上の私からしてみると
「何を生意気なことを」と感じることも正直あります。
でも、でも・・・。
部下から指摘された改善点について、
その根拠を示された場合、
聴きいれなくてはならないのです。
世の中・社会において、何事についても
批判する人はたくさん存在しますが、
批判の根拠を伝えられる人はあまりいません。
問題点や改善点を指摘する場合、
その根拠も伝えるように人材育成する必要がありますね。
そして、非常にありがたいのは、
「4:コンサルティングがスムーズに進むようにサポートしてほしい」です。
「経験豊富なコンサルタントが新人にナニを期待しているのですか!」と
ツッコみを入れられそうですが、
これは事実なのです。
確かに入社間もない人材が、
私の代わりに企業にコンサルティングすることは無理ですが、
私の企業へのコンサルティングに
合いの手を入れたり、スパイスをかけたりすることは可能であり、
私としても非常にありがたい。
では、顧客の対応・反応は?
中には、
「入社間もない素人・若造が生意気な」という
化石のようなお客様もいらっしゃるかもしれませんが、
私のコンサル対象のお客様は
99%が経営層(ほどんどが社長)なので、
「入社間もない素人・若造がなんと興味深い意見を言うのか!」と
面白がってくれます。
そして、否定することは殆んどありません。
これにも理由があり、
人事評価制度・賃金制度・人材育成のために
コンサルを依頼する社長は、
中小企業の社長の中でも上位層の方々なので
そのような反応をしていただけるのでしょう。
では、私の企業へのコンサルティングに
合いの手を入れたり、スパイスをかけたりするためにはどうしたらよいのか?
これは、準備につきます。
私がよく引き合いに出す製造業における格言
「段取り八分」。
段取り=準備・計画 ですから、
準備・計画を怠りなくしておけば、
80%良い結果になるのです。
合いの手を入れたり、スパイスをかけたりするための準備とは、
・あらかじめ顧客企業の情報を仕入れておく
・使用する文書・資料がある場合、読み込んでおく
・関連する事例を調べておく などなど。
いくらでもありますね。
このように
「一歩先を行く行動」
が非常に重要。
部下の立場や企業に勤務しているうちに
「一歩先を行く行動」を心掛け、実践できた人材は、
・起業したとき
・部下を持った場合
に 成功できるのです。
逆に言うと、「一歩先行く行動」を実践してこなかった人が
起業しても大きな成功は納められないでしょう。
この「痒い所に手が届く部下」「一歩先行く行動が実践できる人材」を
育成することはできないのでしょうか?
もちろん育成できます。可能です。
人事評価制度で育成できるのです。
あなたにとって「痒い所に手が届く行動」「一歩先行く行動」とは
どのようなことなのでしょうか?
それを人事評価制度(「人事評価表」)に
組み込んでいけばよいのです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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執筆者 山本昌幸プロフィール:
人事制度(人事評価制度、賃金制度)指導歴28年超の専門家、特定社会保険労務士。「人事制度(人事評価制度・賃金制度)セミナー・勉強会」の講師を160回以上努め、社長・経営層の延べ受講生1600名以上。
自らの約10名の従業員を雇用する組織の経営者。
商業出版書籍
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「従業員のための人事評価・社長のための人材育成」(同友館)
「人手不足脱却のための組織改革」(経営書院)
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