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シンプルで奥深い建設業向け人事評価制度を1日で作る

シンプルで奥深い建設業向け人事評価制度を1日で作る

一口に“建設業”と言っても様々な企業があります。
その様々な建設業にフィットした人事評価制度が必要なのです。

このブログをお読みの方は多分建設業者の方だと思います。

一口に“建設業”と言っても
・建設業法の分類だけでも29業種ある
・公共工事中心の建設業者
・民間工事中心の建設業者
・元請工事を専門に請け負っている建設業者
・下請け工事を専門に請け負っている建設業者
・設計から行っている建設業者
など、様々なのです。
建設業現場
このような状況のため、建設業の社長さんとお話ししていると必ず出てくるフレーズが
「当社は特殊だから」
なのです。

確かに特殊と言えば特殊なのかもしれませんが、
私自身、様々な建設業者さんの様々な
・仕組み構築
・許認可
・法令対応
をお手伝いさせていただいた実績からすると
別に特別なことだとは思えないのです。

ただ、様々な取り組み、業態であることは確かなのです。
(特殊ではないのですが)
特殊
建設業の人事評価制度においても
この“様々な取り組み、業態”であることを十分に意識した
制度を策定する必要があるのです。

建設業者さんは、
元請 or 下請
公共工事 or 民間工事
自社設計 or 他社設計
土木一式工事 or 建築一式工事 or 電気工事 or 造園工事 or 鋼構造物工事・・・
などにより業種自体が異なると思える業者なのです。

これらの特性を十分に理解したうえで
人事評価制度や賃金制度を策定しなくてはならないのです。

人事評価制度セミナー・勉強会でいつも
一般的な「人事評価表」の実物をお見せして
どこが悪いのか説明させていただいています。
評価表
その一番目が、
・その業種特有の具体的な評価項目ではない
ということです。

その会社のためだけに作成した世界に一つだけの
「人事評価表」であれば、
「評価項目」や「評価基準」を視れば
ナニ業の「人事評価表」であるのか一目でわかるはずなのです。

しかし、一般的な「人事評価表」では、
「果たしてこの『人事評価表』は、どの業種のものなのか?」
首をかしげてしまうのです。
業種
仮に建設業者さんの工事部の「人事評価表」であれば、
「評価項目」「評価基準」の文言やフレーズに
以下のような記載が出てくるはずです。
・「施工計画書」
・出来形管理
・創意工夫
・施工管理技士
・施工体系図
・施工体制台帳
・スランプ強度
・品質管理
・安全管理
・安全パトロール
・KY活動
・特定自主検査   などなど

以上の文言やフレーズは、
公共工事をメインに受注している土木一式工事業者さん
「人事評価制度」における「人事評価表」といえます。

これが、公共の土木一式工事以外の場合、
「人事評価制度」における「人事評価表」に記載される文言やフレーズも
一部、入れ替えとなるのです。

以上のことから
建設業の人事評価制度を策定する場合、
建設業に精通していることが非常に重要なのです。
詳しい専門家
自社で社長さんが中心となり
人事評価制度を導入される場合は
この問題はクリアできるのですが、
人事評価制度・賃金制度策定の専門家であるコンサルタントに
人事評価制度・賃金制度の策定を依頼するのであれば、
建設業に精通したコンサルタントである必要があります。
世界で唯一の人事評価制度
これは、どの業種でも同じことが得るのです。

食品製造業者さんが人事評価制度や賃金制度を導入する場合、
・品質保証体系図
・QC工程表
・限度見本 
などの製造業特有の文言・フレーズの理解はもちろん、
食品製造業特有の
・一般的衛生管理
・CCP
・交差汚染
などの文言・フレーズを理解していることは
食品製造業を指導する人事評価制度・賃金制度コンサルタントとして必須といえましょう。
QC工程表
様々な業種がある中で
人事評価制度・賃金制度コンサルタントが全ての業種に詳しくなることは
なかなか難しいのですが、
その中でも建設業は、多種多様であり身につける知識や資格も膨大であるため
人事評価制度や賃金制度を指導するうえでも専門性が問われる業種と言えましょう。

その点、建設業の社長自らが
人事評価制度や賃金制度の策定をされることは理に適っているでしょう。
ただ、建設業の社長ご自身が
人事評価制度や賃金制度の知識を身につけることは、非常に大変ですが。

そして、建設業者さんで働く方の傾向として
複雑な仕組みの運用は敬遠する
ということがあります。
シンプル
建設業の業務内容自身が、非常に複雑であるため
せめて、付加的に運用する仕組みはシンプルでありたいという考え方でしょうか。

その気持ちは非常に理解できます。

当社の様々な企業に複雑な仕組みの構築をサポートしているのですが、
その分、自社で運用する仕組みは目いっぱいシンプルでありたいのです。

実際、建設業で一斉に導入されたことがあり、
現在でも公共工事を専門に受注されている建設業者さんで継続導入されている
ISO9001・ISO14001についても
複雑な仕組みは敬遠され、
極力シンプルなISO9001・ISO14001が歓迎されています。

私自身、ISO9001・ISO14001主任審査員として、
建設業者さんに対して1000回以上審査を担当してきましたのでよく理解できるのです。
ISO9001 ISO14001
以上のことからも
建設業者さんが導入する人事評価制度や賃金制度は
シンプルであるべきなのです。

ただ、シンプルであったとしても
全ての「評価項目」「評価基準」が根拠に基づき設定された
奥深い人事評価制度・賃金制度
であるべきなのです。

シンプルかつ奥深い人事評価制度・賃金制度については、
次の機会に説明します。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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執筆者 山本昌幸プロフィール:
人事制度(人事評価制度、賃金制度)指導歴28年超の専門家、特定社会保険労務士。
商業出版書籍に「CCUS(建設キャリアアップシステム)/CPDの活用で建設業の人材不足解消と育成はできる!」(中央経済社)、「人事評価制度が50分で理解でき、1日で完成する本 (忙しい社長のためのビジネス絵本) 」(同友館)、「今日作って明日から使う中小企業のためのカンタンすぎる人事評価制度」(中央経済社)等がある。
20年以上前から愛知建設業会館(愛知県建設業協会)7階に本社事務所を構え、中小建設業への指導多数。

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