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2024.1.26

人事評価制度

一番ムダな教育訓練は、人事評価制度の評価者訓練です(2024-1-30更新)

一番ムダな教育訓練は、人事評価制度の評価者訓練です

評価者訓練が必要な人事評価制度は、仕組みとしてどうなんでしょうか。

前回のブログで、「人事評価制度において、評価者訓練(評価者研修)は当然必要と思っている方が多いでしょうが、理想的な人事評価制度は、評価者訓練(評価者研修)はいらないのです。」と説明しました。

私は、この意見に非常に自信を持っており、常々申し上げているのですが、その際、怒涛のような反論をいただくこともしばしば。
その一例をご紹介しましょう。

①「人事評価制度で評価者になる者が評価者訓練を受けないなんて無謀すぎる」
②「評価者訓練の実施により評価のバラツキがおさえられるのでは?」
③「ヒトの評価を初めて実施する管理職にとって評価者訓練の受講ナシなんて考えられない」
④「評価する立場の者として、評価者訓練は受講しておきたい」
⑤「そもそも評価者訓練とは、評価の手法を学ぶだけではなく、その人事評価制度を理解するための訓練でもあるので、その機会がないのは、導入した人事評価制度を理解しないで部下の評価を実施することになるので問題である」
などなど、、、、数え上げたらキリがありません。

これらの意見は、「会社の上層部・経営層からの意見」「評価者の立場である管理職からの意見」「評価される立場である一般重要院からの意見」など様々です。

そうです。様々な立場の方々から「評価者訓練は必要なのでは?」との意見が出てきているのです。

皆さんそれぞれのお立場の方々ですが、ほとんどの方が
人事評価制度において評価者訓練が必要
と刷り込まれているのです。

それだけ、一般的な(問題のある)人事評価制度がスタンダード化・標準化しているということなのでしょう。
私自身も評価者訓練が必要な人事評価制度を各企業にコンサルタント・社会保険労務士として提供していました。そうですね、1993年から2015年くらいまででしょうか。ただ、それについて、「何かおかしい、変だ」と思い、
そもそも評価者訓練がいらない(不要な)だれでも運用できる人事評価制度はできないのか?
という考えに及びました。

そして、冒頭の意見にたどりついたのです。

もう、皆さん凝り固まっているように思えるのは、私だけでしょうか。

では、前述の反論(人事評価制度において評価者訓練が必要という意見)を一つ一つみていきましょう。

①「人事評価制度で評価者になる者が評価者訓練を受けないなんて無謀すぎる」について
質問です。生まれて初めてYahooで検索するとき研修を受講しましたか? 初めてみどりの窓口で電車のチケットを購入するときに事前に勉強しましたか? ラーメンを初めて食べるときに訓練を受けましたか?
いずれの場合、研修も事前勉強も訓練も受けていないですよね。
もちろん、どなたかにレクチャーを受けたかもしれませんが、それはせいぜい数分の説明であったでしょう。間違っても、座学での数時間に及ぶ研修ではなかったですね。そういうことなのです。
評価者訓練を受講しなくては、適切な評価が出来ない人事評価制度事態に問題があるということです。
いや、いくら人事評価制度の評価者訓練を100時間受講したところで、一般的な人事評価制度では、だれが評価しても評価結果にバラツキが起きない評価は難しいでしょう。

②「評価者訓練の実施により評価のバラツキがおさえられるのでは」について
前項の最後に記載した通り、一般的な人事評価制度では、何十時間、何百時間評価者訓練を受講したところで、人事評価制度自体に問題があるのですからバラツキのない評価結果は難しいでしょう。なぜなら、そもそも一般的な人事評価制度自体の仕組みに問題があるからです。その人事評価制度は、根拠の明確な「評価項目」が設定してありますか?「人事評価表」をパッと見てナニ業のものか判断できますか?評価に迷わない明確な「評価基準」が設定してありますか?これらの「評価項目」「評価基準」が設定されていない人事評価制度の場合、どれだけ評価者訓練を実施したとしても評価のバラツキを抑えることは不可能でしょう。例えるなら、100グラム単位の表示しかない秤(はかり)で、1グラム単位の重さを計測させるための訓練を実施するようなものなのです。意味がないですね(職人技を教え込むのであれば別ですが:笑)。

③「ヒトの評価を初めて実施する管理職にとって評価者訓練の受講ナシなんて考えられない」について
なるほど、部下の評価を初めて実施する管理職としては確かに不安ですね。
安心してください。
そもそも理想的な人事評価制度は、だれが評価しても評価のバラツキは起きませんので大丈夫です。
部下の評価を初めて実施する管理職のあなたに必要なことは、評価者訓練の受講ではなく、人事評価制度の仕組み自体を理解する研修なのです。しかし、一般的な人事評価制度は、複雑で難解です。そのような人事評価制度を理解することは非常にムダですし、何時間、研修や訓練を受けたとしても理解しきれない可能性も高いのです。だからこそ仕組みがシンプルであり30分も説明を受ければ理解できる人事評価制度が理想なのです。

④「評価する立場の者として、評価者訓練は受講しておきたい」について
非常にまじめな考え方であり良いと思います。
ただ、何のために評価者訓練を受講したいのでしょうか?
評価者訓練受講の目的は?
目的・・・。それは、適切な評価をすること。バラツキのない評価をすることですね。
何度も説明しますが、一般的な人事評価制度でバラツキのない評価を行うことは非常に困難なのです。
軽自動車で2トンの荷物を運ぶこと、バスで青森から東京まで2時間で移動することと同じかもしれません。であれば、評価者訓練が必要な人事評価制度を導入するのではなく、評価者訓練など不要な理想的な人事評価制度を策定・導入・運用すべきなのです

⑤「そもそも評価者訓練とは、評価の手法を学ぶだけではなく、その人事評価制度を理解するための訓練でもあるので、その機会がないのは、導入した人事評価制度を理解しないで部下の評価を実施することになるので問題である」について
非常に良い着眼点です。
そもそも評価者訓練とは、評価者が適切に評価するための訓練でもありますが、自社の人事評価制度を理解するための訓練・研修とも言えます。そのため、「評価者訓練は不要」と言われても理解しにくいですよね。
そこで理想的な人事評価制度です。
理想的な人事評価制度は、仕組みが非常にシンプルであり、30分もレクチャーすれば理解できる内容でしょう。そして、評価においては、小学生でも評価できるほど、「評価項目」「評価基準」が明確であり、評価者訓練などは不要なのです。
前回のブログでも説明したように「理想的な人事評価制度」は、フールプルーフであり、だれが使っても適切に使用でき、間違った使い方をしようとしても出来ない人事評価制度なのです。

いかがでしょうか?
人事評価制度における評価者訓練がムダであることをご理解いただけましたか。

皆さんに身につけていただきたい考え方・着眼点として
そもそもそれは必要なのか?
ということです。

私は、ISO9001(品質マネジメントシステム)の主任審査員として25年以上、1000回以上、様々な業種、様々な規模の企業に審査を実施してきました。その中で目の当たりにした、ムダなことがありました。それは、
そもそも不要と思われる仕組み、設備・機械を使用するための教育訓練・研修の実施
です。

高額な費用を投じて導入した、(ムダな)仕組み、設備・機械を何とか活用するためにさらにムダな施策である教育訓練・研修を実施する。

担当者のお気持ちは理解できないこともありませんが、その行為は
ムダの上塗り
といえましょう。

コロナ禍で批判を浴びた「アベノマスク」を何とかムダにしないために保管費用として莫大な費用が投じられていたことと同じなのです。

ぜひ皆さんも人事評価制度における評価者訓練がムダであること、そもそも評価者訓練が必要な人事評価制度に問題があることをご理解いただければ幸いです。

今回は、理想的な人事評価制度は評価者訓練が不要に対する反論の一部にお答えしました。

最後までお読みいただきありがとうございます。

理想的な人事評価制度の説明はコチラ
前回のブログ:「評価者訓練(評価者研修)が不要な人事評価制度とは?」はコチラ
理想的な人事評価制度3時間勉強会についてはコチラ

執筆者 山本昌幸プロフィール:
人事制度(人事評価制度、賃金制度)指導歴28年超の専門家、特定社会保険労務士。
商業出版書籍に「人事評価制度が50分で理解でき、1日で完成する本 (忙しい社長のためのビジネス絵本) 」(同友館)、「今日作って明日から使う中小企業のためのカンタンすぎる人事評価制度」(中央経済社)、「従業員のための人事評価・社長のための人材育成」(同友館)、「人手不足脱却のための組織改革」(経営書院)、「『プロセスリストラ』を活用した真の残業削減・生産性向上・人材育成実践の手法」(日本法令)等がある。
「人事制度(人事評価制度・賃金制度)セミナー・勉強会」の講師を160回以上努め、社長・経営層の延べ受講生1600名以上。
自らの約10名の従業員を雇用する組織の経営者。

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