カンタンすぎる人事評価制度なら、あおいコンサルタント株式会社

ブログ

BLOG

2024.1.23

人事評価制度

自ら仕事を取りに来る人材を人事評価制度で育成できるのか?

「自ら自分の仕事を取りに来る人材」。社長にとって理想な人材ですね。そのようなポジティブ・前向きな人材を人事評価制度で育成することは可能なのです。

あなたは、
・優良人材
・前向きな人材
・理想的な人材
と聴いて、どのような人材を想像しますか?

いろいろ思い浮かべられますね。例えば次のように。
・自己研鑽を欠かさない人材・常に能力向上に励む人材
・仕事の好き嫌い・得手不得手を作らない人材
・会社のルールを遵守できる人材
・依頼した仕事を断らない人材
・生産性の高い人材   などなど。
挙げたらキリがないでしょう。

では、
「自らの仕事を取りに来る人材」
いかがでしょうか。

仕事は与えられるものと「待ちの姿勢」ではなく、
自ら積極的に
「この仕事やらせてください」
取りに来る人材のことです。

中小企業の社長さん方からは、
「そんな人材いないよ」と突っ込まれそうですが、
実は、居るのです。

そして、人事評価制度で育成することが可能なのです。

以前も説明しましたが、
あなたの会社にとって、
理想的な人材がどのような人材なのかを明確にすべきなのです。

そして、その“理想的な人材”を
人事評価制度で育成すればよいのです。

ここでは、100%育成できます とは、断言しませんが、
人事評価制度で理想的な人材を育成することは可能なのです。

その為には、あなたの会社にとって理想的な人材を
明確にすべきなのです。

その定義を
「自らの仕事を取りに来る人材」
と定義付けてはいかがでしょうか。

このような人材は、
仕事を覚えるのも早く、
戦力になるのも早いのです。

もちろん人事評価においても高評価となります。

ただ、このような人材は、
人材の中でも上位5%ほどですから、
中小企業においては、なかなか巡り合えないのが現実です。

であれば、
人事評価制度で、そのような人材を育成すればよいのです。

では、人事評価制度で、「自らの仕事を取りに来る人材」を
どのように育成するのか。

早合点してしまう方は、
「人事評価表」の「評価項目」に、そのままのフレーズを
掲載してしまうのです。
ただ、ダメではないのですが、あまりお勧めできません。

まずは、様々な業務の中で、
・覚えてほしい業務
・習得してほしい作業
・担当してほしい業務
・身につけてほしい力量、知識、技術
・取得してほしい資格
をいくつも洗い出してみてください。

例えは、業務で言えば、
・建設業における公共工事の施工管理業務
・トラック運送業における配車業務(運行管理業務)
・製造業における生産計画立案業務    などなど。

次に、例えば
建設業の場合、人事評価制度の「人事評価表」の
「評価項目」に
「公共工事の施工管理業務ができた」
と設定することはお勧めできません。

あなたは、人事評価制度で
「公共工事の施工管理業務を処理することが出来る人材」を
育成したいのではなく
「自らの仕事を取りに来る人材」を
育成したいのですよね?
(もちろん「公共工事の施工管理業務を処理することが出来る人材」を育成することも必要ですが)

であれば、
「人事評価表」の「評価項目」にストレートに
「公共工事の施工管理業務ができた」と設定すべきではないのです。

では、どうするのか?

方法は複数ありますが、ここでは、
「力量到達表」を活用した手法をお伝えします。

「力量到達表」とは、
入社後
・7日
・1か月
・2か月
・3か月
・半年
・1年
・2年
・3年


・10年
ごとに身につけるべき力量等を明文化した文書のことなのです。

この「力量到達表」も人事制度・人事評価制度の一部と言えます。

「力量到達表」に期間ごとに到達すべき力量を明確にすることにより、
人材の力量の見える化が可能となり、
キャリアプランにもなるのです。

人材側からすると、
「私は3年後にこのような力量や資格を保持しているのだな」
理解できるのです。

そして、「人事評価表」の「評価項目」には、
「力量到達表」の力量の到達状況を設定すればよいのです。

人事評価制度に
この「力量到達表」を「評価項目」として設定することにより
一つの力量や業務処理ではなく、
複数・・・それもかなりたくさんの力量や業務処理を
向上させることが出来るのです。

このことは、
「自らの仕事を取りに来る人材」を育成する第一歩となります。

ただ、正直、これだけだと
「自らの仕事を取りに来る人材」の
育成としては、第一歩にすぎません。

「人事評価制度」で、「自らの仕事を取りに来る人材」を
育成するのであれば、
「力量到達表」をツールとして活用し、
上司(若しくは社長)が、
対象人材との面談を実施して行くのです。

面談の頻度は、毎月でなくても構いません。
四半期ごと(三か月に一度)で良いのです。

要は、「力量到達表」を活用して、
「自らの仕事を取りに来る人材」を育成するための
PDCAを年4回(三か月に一度)廻していくのです。

まずはここから始めてください。

最後までお読みいただきありがとうございます。

理想的な人事評価制度についてはコチラ

執筆者 山本昌幸プロフィール:
人事制度(人事評価制度、賃金制度)指導歴28年超の専門家、特定社会保険労務士。
商業出版書籍に「人事評価制度が50分で理解でき、1日で完成する本 (忙しい社長のためのビジネス絵本) 」(同友館)、「今日作って明日から使う中小企業のためのカンタンすぎる人事評価制度」(中央経済社)、「従業員のための人事評価・社長のための人材育成」(同友館)、「人手不足脱却のための組織改革」(経営書院)、「『プロセスリストラ』を活用した真の残業削減・生産性向上・人材育成実践の手法」(日本法令)等がある。
「人事制度(人事評価制度・賃金制度)セミナー・勉強会」の講師を160回以上努め、社長・経営層の延べ受講生1600名以上。
自らの約10名の従業員を雇用する組織の経営者。

TOP mail_outlineお問い合わせはこちら