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ここ最近人事評価制度(人事考課)に立ち返って、一般的な人事評価制度への問題点・不満と「カンタンすぎる人事評価制度」の相違点を考えてみました。
前回は、かなり熱く人事評価制度(人事考課)におけるプロセスについて説明しました。
プロセス管理の概念を理解せずに人事評価制度(人事考課)の策定は行わないでくださいね。
では、今回も一般的な人事評価制度の問題点です。
一般的な人事評価制度の問題点 その10:人材の能力開発・向上に繋がっていない。
これも本当にヒドイですね。
今までさんざん指摘してきましたが人事評価制度(人事考課)の目的は人材の順番付けや序列付けではないですから。
人材の順位付けが目的の人事評価制度(人事考課)の場合、人材の能力開発や向上につながらないのは当然と言えるでしょう。
そして、とても興味深いというか滑稽なことは、人事評価の結果、人材が高評価を獲得してとしてもなぜか、その人材の能力・力量・技量が向上しないのです。
これは不思議ですね。
このような人事評価制度(人事考課)は、如何に、本人の能力発揮と関係のない評価項目を設定しているのかわかります。
いや、そもそも、一般的な人事評価制度では、評価基準が非常にあいまいやそもそもなかったりしますから仕方のないことなのかもしれませんね。
では、どうするのか?
もちろん、評価項目と評価基準を人材の能力・力量・技量とリンクさせればよいのです。
その前に、私の持論でありさんざんお伝えしている「ハードル設定理論」です。
これなしでは、人材育成など出来ないと思います。
実は、人事制度コンサルタントが一番苦手としているのが能力開発制度ではないかと思います。
私は、この能力開発制度が一番、腹に落ちやすく、大好きです。
実は私も人事制度の指導を始めた25年ほど前は、この能力開発制度は非常に苦手意識がありました。
しかし、その後、マネジメントシステムの世界に入り現在すでに20年を超える経験がありますが、その中で気づいたのが
この「ハードル設定理論」なのです。
手前味噌ですが、人事制度・人事評価制度を専門的に指導していたからこそマネジメントシステムに係わるようになりこの「ハードル設定理論」に気づいたと思うのです。
それもすぐ気づいたのではなく、一流のマネジメントシステム審査や指導を行うために言葉では言い尽くせないほどの努力をした結果神様からプレゼントされたと思っています。
(私は宗教家ではないですが)
ですから、マネジメントシステムの専門家としては、人事制度・人事評価制度の専門家は非常に稀ですし、逆も然りです。
話を元に戻しましょう。
この「ハードル設定理論」を理解したうえで人事評価制度(人事考課)の策定を行えば一般的な人事評価制度のように人事評価制度(人事考課)を策定し運用してみたところで人材の能力開発・向上に結び付かないという現象にはならないはずなのです。
一般的な人事評価制度(人事考課)でお困りの企業は即、「カンタンすぎる人事評価制度」を導入してください!とは、申しませんが、ぜひ、御社の従業員ごと、若しくは、職群ごとでも
構いませんので、「人材に要求するハードルの設定」を行っていただきたい。
これが、人材育成の第一歩であり、人事制度、人事評価制度策定の第一歩なのです。
毎月のように「カンタンすぎる人事評価制度セミナー」を開催しており、そこにご出席いただく社長さん(出席者の85%が社長)は、人材育成意識の高い社長さんであることは間違いないのですが、この人材に対する「要求すべき能力・技量・力量のハードル」を設定されている社長さんはほぼ皆無です。
たまに「職能資格等級定義表」で要求力量を設定していると仰られる社長さんもいらっしゃいますが、内容を尋ねると非常にあいまいで、「要求力量のハードル」とは言えないのが現実です。
また、同様に驚くのが、ご出席いただく社長さんが経営する企業で「教育訓練計画」を立案されている企業の割合は10 ~ 20%くらいなのです。
これでは人材育成を実現することは困難ですね。
まぁ、「要求力量のハードル」が設定できていないということは、教育のニーズも測れませんから、「教育訓練計画」が策定されていたとしても問題ある内容だと思いますので、無い方がマシなのかもしれません。
「カンタンすぎる人事評価制度」では、評価項目と評価基準を通じて、「要求力量のハードル」を設定しますので、人材育成にダイレクトに繋げることができるのです。
また、カンタンすぎる人事制度では、基準が具体的・明確な職能資格等級定義表を策定することも可能ですので興味がある方はお問い合わせください。
次回は、
一般的な人事評価制度の問題点 その11:そもそも人材が高評価を獲得しても会社が良くなるのか?
についてです。