ブログ
BLOG
前回の「またダマされるバカ社長」の続きです。
ここ最近、人事評価制度(人事考課)のことではなく、人手不足対策について説明しています。
前回は、またダマされるバカ社長を克服するためにをテーマにしてきましたが今回も続きです。
愛すべき人材である社長は、ヒトやモノに期待することが大好きでそのほとんどに裏切られます。
・従業員に期待して裏切られて
・他社とのコラボに期待して裏切られて
・新規設備に期待して裏切られて
・業績アップに期待して裏切られて
・コンサルタントに期待して裏切られて
・管理職や役員に期待して裏切られて
それを克服するためには、「有言実行」が必要なのです。
愛すべき社長が結果的に騙されてしまうのは、社員から「私はここまでやりますから○○してください」と提案された場合に、「やっとウチの社員もやる気になってくれたか」と嬉しくなって、先に○○を与えてしまうことでした。
それは、絶対に止めててください。
まずは、「では、達成すべきことが実現出来たら○○を与えますね。 ところで、達成するために具体的にいつ、どのようなことを 行っていくのかの実施計画を提出してくださいね」と伝えてください。
ビジネスは「有言実行」が必要ですので、提案してきた人材は、「私は○○をやります」と宣言させるのです。
これが、「有言」ですね。
そして、達成しやすくするためにいつ、どのようなことに取り組んでいくのかの実施計画を作成・提出させ、それを管理していけばよいのです。
人事評価制度(人事考課)においても、本気で人材を育成するのであれば、高評価獲得のための実施計画を立案させて少なくとも三か月に一度は上司と部下で進捗管理を行う必要があります。
それと同じです。
社長であるあなたは、従業員を嘘つきにしたいですか?
大切な従業員をうそつきにはしたくないですよね。
従業員に「有言」させて、実施計画を策定させ運用していく。
このPDCAを廻すこと自体が人材育成であり、従業員をうそつきにさせない施策なのです。
もし、仮に達成できなかった場合でも、この実施計画が立案できていれば、達成できなかった原因をつかみやすいので、次の機会に達成できる確率が各段に増えるのです。
もし、この実施計画立案・運用という従業員にやり遂げさせる仕組みが大変なのであれば、(大変な理由がよくわかりませんが)PDCAが運用できないということですね。
稀ではありますが、確かにPDCAが運用できない組織もあります。
その場合は、「C:検証」だけでも徹底的に行うのです。
従業員が「○○やります」と伝えてきたのですから、その後、「○○はどうなりましたか?」「○○の進捗度合いはどのくらいですか?」などと、徹底的に検証してください。
従業員に達成させる!
これは、会社が得するのではなく、従業員を育成するためには非常に重要であり、従業員自身が得をするのです。
「カンタンすぎる人事評価制度」の場合、従業員も得をする制度ではありますが、従業員に成し遂げさせるということは従業員が自信をつけ、その後の仕事の幅が広がるのです。
ぜひ、あなたの会社の従業員さんにも「有言実行」を体験させてあげてください。
「従業員にやり遂げさせることができる仕組み」が機能すれば、人手不足の四つのパターンのうちの「4 人材伸びない型」を克服することが可能なのです。
採用した従業員の能力を伸ばすことが出来ずに管理者・技術者が育成出来ないという事態から脱することができるのです。
ぜひ、彼ら・彼女らをうそつきにさせないでください。
そして、社長はダマされないでください。
金輪際、「またダマされるバカ社長」を0人にしてほしいのです。
ダマされる方もダマす方も悲しすぎると思いませんか?
意図的に他人を裏切るようなヒトは別として、結果的にでも、他人を裏切るようなことは何としても阻止してあげてください。
今回の最後に、善良な人材が
・○○が達成できない
・有言不実行
・結果的に社長をダマしてしまった
場合に、どの様な行動を取ると思いますか?
それは、退職なのです。
善良な人材に限って、実現できなかったことなどに対して負い目に感じてしまい、会社を退職してしまうのです。
これは、会社にとって大きな損失ですね。
ですから、善良な人材に対して、是が非でも達成できるように組織として導いてあげていただきたいのです。
ちなみに善良ではなくふてぶてしい人材ほど、達成できない場合や有言不実行の場合でも、他人のせいにしたり、言い訳だらだらで負い目にも感じず、組織に末永く蔓延っていき結果、下位10%の人材に成り下がってしまう可能性があるのです。
こう考えると、下位10%の人材を造ってしまったのは組織自身なのかもしれません。
それを防ぐ意味でも、従業員にやり遂げさせる仕組みが必要であり、人事評価制度(人事考課)も活用の余地があるのです。