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前回は、「キャリアプラン」について説明しました。
前回説明したキャリアプランは、雇用側・採用側(企業側)と人材側の両方から視たキャリアプランについてでした。
今回のテーマは「多様な働き方」です。
「働き方改革」への対応の一つとして「多様な働き方」に備える必要があります。
「多様な働き方への対応」とは、人材を甘やかすことではありません。
どうも、人材不足・人手不足と相まって「働き方改革=人材甘やかし対策」の方向に一直線のように思えます。
これはあくまで経営者目線なので、働く側からすると、反論が来そうですが。
でも、昔の話を持ちだすのは野暮ではありますが、50年前の労働環境と比べたら格段に良くなりました。
正直、50年前だと私自身、小学校にも入学していませんので克明に覚えてはいないのですが、おぼろげな記憶や、過去を記した文書などから現在よりも相当厳しい労働環境がうかがえます。
その一つ一つを挙げていくとそれぞれの事情などがあり、様々な意見が飛び交うかもしれませんので差し控えますが一つ大切なことを。
50年前は、「働かない=死を意味する」 くらいの立場の方が今よりも断然多かったのだと思います。(「働けない」ではありません)
少々ヘビーな意見ですが、日本は元々、失業率0%が可能なのです。
欧米と違って、職種を選ばなければ働く場所はあるのではないでしょうか?
このようなことを書くとヤレ、右だの左だのと騒ぐ方もいらっしゃいますが、失業率が完全に0%は無理でも0%にかなり近づけることができるのではないでしょうか?
私の父は、私が10歳の時に経営していた会社が倒産し、その一年後に母親の実家である名古屋に母と姉と一緒に来ることになったのですが、その際、周りの大人たちからは「一家の大黒柱なら、仕事を選ばず家庭を支える義務がある」と言われたものです。
そうです。
仕事を選ばなければ収入を得る方法はあるのです。
ただ、もう時代が違うのですね。
ですから、「仕事のミスマッチ」というフレーズが普通に使われている。
誤解の無いように申し上げますが、過去が決して良かったと主張しているのではなく、人手不足の現状を慮ると不安になるのです。
日本の人手不足の現状を諸外国から視ると、日本人の全員が働いており健康上の理由等以外で無職の方以外はゼロだと思えるのではないでしょうか。
要するに働く場所はいくらでもある。
健康上の理由や、介護等で働けない理由のある方以外は、全員が働いているのであろうと。
働くことができない特別な理由が無い限りすべての人が働くことができる社会を創るためにはどうすべきなのか?
それを人事評価制度(人事考課)でサポートできないのか?
冒頭に「多様な働き方への対応」とは、人材を甘やかせることではありませんと書きました。
では、「多様な働き方への対応」とは、何なのでしょうか?
まずは、「働きたい」「何としても働かなくてはならない」という人材が「働く」という果実を手に入れるための施策だと思います。
世の中には、働きたくても働けない人材が存在しています。
その「働けない理由」を解決することが「多様な働き方への対応」ではないですか。
例えば、1歳の乳児を抱えて働きたい方。
しかし、保育園や乳児を預かっていただける施設が無い場合。
そのような方に対して在宅・テレワーク制度を創ることも一つでしょう。
ただ、その場合、企業側が一方的に義務を負うのではなく、働く側である人材自身に価値があることが重要です。
いくらでも代わりが利く人材に対して、企業側がわざわざ特別な制度を積極的に創ろうとは思わないかもしれません。
企業側から視て「この人材のためならば!」と思える人材になってほしいのです。
そのような人材を人事評価制度(人事考課)で育成して欲しいのです。
「カンタンすぎる人事評価制度」であれば、それが可能なのです。
「私は取り柄のない平凡な人材だから」と嘆く方もいらっしゃるかもしれませんが、それは、あなた自身の自己評価であり、企業側から視ると「まじめさ」だけでも、十分に代わりが利かない人材なのです。
人材の中には、呆れるような振る舞いをする「ブラック社員・ブラック人材」が数えきれないほど存在しています。
そのような人材に比べていかがなのですか?