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昨日は、「カンタンすぎる人事評価制度」導入についての社長さんからの相談を受けていました。
とても社員想いの社長さんで決して、自分だけが儲けようという考えはなく会社を安定させ、改善させ、社員に還元していきたいという想いが感じられる社長さんでした。
しかも、経営計画書も策定されており10年後の自社の姿も計画されておられました。
人事評価制度(人事考課)も自社なりに策定されており、余りにも評価項目が多いために「カンタンすぎる人事評価制度」の導入相談となったのです。
その社長さんから相談の際、当社の期待の社員も同席させました。
その社員を仮にAさんとしょう。
Aさん曰く、「なぜ、社長さんがお持ちの疑問、質問に対して何種類も回答を持っているのですか?」
私としては当たり前のことなので、特になんとも思っていなかったのですが、確かに社長さんからの疑問点、質問に対して、「それに対しては○○の方法と□□の方法があります」と回答していました。
そのことをAさんは良い意味でびっくりしたのですね。
そこに気づいてくれたAさんはやはり優秀であり、私自身も気づかされました。
そこで思ったのです。
ヒトは2種類いることを。
その2種類とは、
一種類目のヒト:出された料理をそのまま食べるヒト
二種類目のヒト:出された料理に味付けして食べるヒト
別の表現をしますと
一種類目のヒト:レシピそのままに料理を作るヒト
二種類目のヒト:自分でレシピを造れるヒト
断っておきますが、どちらのヒトが良いのか悪いのかは、組織自体、組織の状態によって異なるということです。
例えば製造業のライン作業で「作業手順書」や「QC工程表」に沿って作業する場合は、「一種類目のヒト:レシピそのままに料理を作るヒト」が良いのです。
しかし、同じ製造業のライン作業を担当している人材がVE提案をする場合は、「二種類目のヒト:出された料理に味付けして食べるヒト」や「二種類目のヒト:自分でレシピを造れるヒト」というか、考え方が必要になるのです。
ですから、一番良い人材は、二種類をそのとき、状態で使い分けられるヒトが一番優秀ということになります。
しかし、ここで問題があります。
そもそも、二種類の能力を保有している人材であれば良いのですが、そう都合の良い人材は少ないですよね。
私がいつもお話ししている「1:8:1の法則」の場合、上位10%は、自分で考えて行動できる人材
中位80%は、指示されたことを実施できる人材
下位10%は、指示されたことも満足にできない人材
です。
下位10%のことは、ここでは触れませんが、「二種類目のヒト:自分でレシピを造れるヒト」というのは、上位10%の人材です。
この上位10%の自分で考えて行動できる人材の殆どは、「能ある鷹は爪隠す」人材ですから、言われたことも淡々とできる人材ということになります。
この「二種類目のヒト:出された料理に味付けして食べるヒト」や「二種類目のヒト:自分でレシピを造れるヒト」を如何に育成していくのか?
これが人事制度、人事評価制度(人事考課)の役割だと思うのです。
ただ、残念ながら一般的な人事制度・人事評価制度(人事考課)の場合、評価自体が目的ですから、人材育成が実現できないのでしょう。
と、人材育成の話題に展開したいのですが、実は、この二種類のヒトについては、人事制度・人事評価制度コンサルタントにも当てはまるのです。
これは、コンサルタント個人は当然のこと、コンサルタント会社自体にも当てはまります。
どのように当てはまるのかと言いますと、
一種類目のヒト:出された料理をそのまま食べるヒト
一種類目のヒト:レシピそのままに料理を作るヒト
↓ ↓ ↓
パッケージングされた人事評価制度をそのまま指導するコンサルタント
企業の実態に合致した人事評価制度の策定をすることが困難
↓ ↓ ↓
パーケージコンサルタント・コンサル会社
二種類目のヒト:出された料理に味付けして食べるヒト
二種類目のヒト:自分でレシピを造れるヒト
↓ ↓ ↓
パッケージングされた人事評価制度をその企業に合わせて指導するコンサルタント
企業の実態に合致した人事評価制度をカスタマイズして策定できる
↓ ↓ ↓
カスタマイズコンサルタント・コンサル会社
実は、人事制度・人事評価制度コンサルタント(コンサル会社)の
多くは、前者の
「パッケージコンサルタント・コンサル会社」なのです。
ですから、あなたの会社が「パッケージコンサルタント・コンサル会社」に人事制度・人事評価制度の策定を依頼した場合、依頼時点で完成形が決まっているのです。
これはこれでピッタリハマる企業もあると思いますがこのようなコンサルから指導を受けた企業の担当者が思い返すと、「そういえば、常に誘導された」との感想があります。
対して、「カスタマイズコンサルタント・コンサル会社」に人事制度・人事評価制度の策定を依頼した場合は、あなたの会社のための制度を策定してくれます。
なぜ、このように二種類のコンサルタントに分かれるのでしょうか?
実は理由はカンタンなのです。
その要因を次回、探ってみたいと思います。