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今回のテーマは、「当たり前というモノサシ」「常識というモノサシ」についてです。
私も30年近く小さいながらも会社・組織を主宰していますと、「ヒト」「人材」に対する常識や当たり前の考えを見事に打ち砕かれることがあります。
私自身は、「これが当たりまえ」「これが常識」 と認識しているのですが、その無力さを味わうこともしばしば。
まぁ、そのような常識的なモノサシから外れた人材を雇用することはあまり無いので(ゼロではありませんが)日々、社内の出来事ではあまり感じないのですが、一番よく感じる場面は、人材募集~採用面接 です。
今回は、この「人材募集 から 採用面接」での数々の出来事をお伝えしましょう。
当社(当事務所)では、今までに延べ50人ほど雇用してきました。
一回の採用に対して少なくとも50名の応募がありますので2500名の応募に対応してきたことになります。
では、自分自身の「当たり前というモノサシ」「常識というモノサシ」を否定された募集における事例を説明しましょう。
その1:この事例は独立間もないころなのですが、そのころは、求人募集媒体誌に掲載して、履歴書を郵送していただくという順序でした。
ある日、Aさんから履歴書が郵送されました。
内容を精査し、Aさんに連絡し面接日時を決めました。
しかし、面接当日に来社しない。
2時間待っても来社なし。
まぁ、何か特別の事情か、トラブルかと思いました。
この求人募集媒体誌への掲載で、採用が決まらなかったので、3週間後に再度、同じ求人募集媒体誌に掲載したところまた、Aさんから応募が。
前回の面接のすっぽかしは何らかの事情があると思い、再度、日時の調整をさせていただき、面接当日、来社を待っていたのですが、やはり来ません。
そして、更に後日、同じ求人募集媒体誌に掲載したところ三度、Aさんからの応募が。
私は敢えて、Aさんに連絡を取り、面接日時を決定しようと電話しました。
そうしたら、多分ですが、その電話で、Aさんは気が付いたと思います。
電話口で「スミマセン。今回は辞退します」と。
電話口で、「あなた、今回三回目の応募ですよ。 しかも、過去二回、面接をすっぽかしたのですよ」と伝えようとも思いましたが、本人も気づいたようですので、そのままにしました。
でも、本当に失礼ですよね。
ナニが失礼かというと、二回も面接を連絡なしですっぽかしたこと。
それと、本当にバカですね。
以前、応募した会社で、面接をすっぽかした会社であることを失念して、再々度、応募するなんて。
でも、このAさん。
この広いどこかの空の下で生きているのですよね。
このような人材が勤務している会社の人事評価制度(人事考課)は、どうなっており、評価結果はどうなのか気になるところです。
Aさんは「常識というモノサシ」がない人罪ですね。
もう一例、紹介しましょう。
これは、皆さんも経験があるかもしれません。
応募者の「履歴書」の使いまわしです。
当社は、「履歴書」が届いた時点で確認することは、「この履歴書は当社のために作成された内容か?」ということです。
なぜなら、前述の理由です。
明らかに使いまわしている「履歴書」が送られてきたことが何度かありました。
例えば、日付欄が修正されていたり、修正テープが貼付してあるのです。
また、どの会社に対しても通じる内容の当たり障りのない内容が記載されているのです。
例えば、当社への志望動機欄の記載内容です。
記載内容が、「御社の業務内容に将来性を感じました」と、記載されていれば、使いまわしや、どの会社にも記載している内容と理解します。
「御社の業務である人事評価制度の指導に魅力を感じました」なら、少なくとも、人事評価制度を指導している会社へ応募していることが理解できますね。
当社では「履歴書」などの応募書類は原則的に本人へ返却していますのでまた、別の企業に送るのかなぁと思いつつ丁寧に扱っています(非常に嫌味です)。
まぁ、私自身、環境マネジメントシステムの主任審査員でもありますから「履歴書」を使いまわす人材は、環境保全への想いが強い人材なのでしょうね。
と、イヤミはこれくらいにして、「履歴書」を作成する人材側の立場を理解したいと思います。
確かに「履歴書」の作成は大変ですし、面倒くさいですね。
私も、自社への応募だけで2500名以上の「履歴書」を視てきましたし、顧客企業へ応募があった「履歴書」も数えきれないくらい、そして、ISOの審査で派遣会社も担当していますのでその派遣企業の審査の際、確認する「履歴書」も膨大な数を視てきました。
その膨大な「履歴書」を検証してきた身としてお伝えしますが、「履歴書」の内容、「職務経歴書」の内容、封筒の書き方で採用の可否の70%くらいが決まっているのです。
応募者にとって「履歴書」の作成は大変ですが、この事実をよく理解したうえで、「履歴書」を作成してくださいね。