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今回も前回からのつづきで人事評価制度(人事考課)ではなく、人手不足対策に対する4つのパターンのうちの二つ目の
「パターン2:採用不完全型」への対策を説明します。
前回は、応募者の中から如何に優良人材を選ぶための面接時の対応について説明しました。
今回は、採用担当者や社長の嘆きである「なぜ、うちの会社にはまともな幹部候補が入社しないのか?」について考えてみましょう。
本来、社長の右腕・片腕・ナンバー2・番頭さんは、自社で育成することが一番です。
そのための重要なツールが人事評価制度(人事考課)なのです。
とはいえ、人事評価制度(人事考課)でこれらの幹部を育成するには「カンタンすぎる人事評価制度」であっても早くて一年かかりますし、その該当人材如何によっては、3年かかることもあります。
企業や社長によっては、そこまで時間をかけられないので、手っ取り早く社長の右腕・片腕・ナンバー2・番頭さんを採用したくなる気持ちもよくわかります。
では、そのような経緯で幹部候補の募集に踏み切った社長の嘆きとして、冒頭の「なぜ、うちの会社にはまともな幹部候補が入社しないのか?」との嘆きとなるのです。
実際、人材紹介会社に一人当たりウン百万円支払って採用したところで、その人材が定着しないのです。
人材紹介会社に支払う金額は、おおよそ、当該人材の予定年収の30%ですから年収700万円を予定している人材を人材紹介会社から紹介を受けたばあい、210万円ほど(及びプラスα?)の紹介料を支払わなくてはなりません。
しかし、そうまでして費用を投資して採用した人材が数か月で辞めてしまう・・・。
なぜなのでしょうか?
このことは、人手不足の4つのパターンのうちの三つ目である「3 従業員退職型」でも説明することになりますが、ここでは、幹部候補として採用した人材がなぜ、退職してしまうのか?について考えてみます。
人材紹介会社に莫大な紹介料を支払い雇用した幹部候補社員が辞めてしまう原因とは、人材紹介会社が悪いのではありません。
社長!あなたとあなたの会社が悪いのです。
まずは、紹介された人材から自社の雇用ニーズに合致した人材を選択できないのです。
仮に、自社のニーズに合致した人材を雇用できたとしても社長自身や会社自体に問題があるのです。
まず、自社の雇用ニーズに合致した人材を選択できないについてですが、一言で表現すると、社長自身が自分より優秀そうな人材を雇用したくないのです。
また、雇用対象が総務部責任者候補で、採用責任者が総務部長の場合、当該、総務部長は、自分より優秀そうな人材を雇用したくないのです。
社長の話に戻しましょう。
社長にとって、優秀な右腕・片腕・ナンバー2・番頭さん候補を雇用するのであれば、自分よりも優秀そうな人材を選ばなくてはなりません。
自分の後継者を採用したいのであれば自分より優秀そうな人材を雇用してください。
悲しい現実で、社長自身は認めたくないかもしれませんが社長の多くは、自分より優秀と思える人材を自分の部下から排除する場合があります。
これは、なにも社長に限らず、すべての管理職にも通じます。
自分より優秀な部下をつぶしにかかる管理職の存在。
「カンタンすぎる人事評価制度」では、管理職の役割は部下の育成であることを提唱していますが、なかなか、そのような考え方にならない管理職もいるのです。
そこで、一般的な問題のある役に立たない人事評価制度(人事考課)を敢えて、導入しようとするのです。
「カンタンすぎる人事評価制度」のように、評価基準が非常に明確で、やらなくてはならないことも明確で、人材に求める能力・技量・力量のハードルが明確な人事評価制度(人事考課)を避ける傾向があります。
私からすると非常にバカバカしいことですが、「カンタンすぎる人事評価制度」は、社長からのウケは非常に良いのですが、余り優秀ではない管理職からのウケはイマイチなのです。
ただ、あまり優秀ではない管理職も騙されたと思って「カンタンすぎる人事評価制度」に乗ってみてください。
自分自身を伸ばすことが出来ますから。
自分より優秀そうな人材を雇用したくない社長や管理職の話に戻しましょう。
社長であれば、どの様な人材を雇用すれば、自社の発展に繋がるのかよくよく考えていただきたいのです。
その答えは、最低でも自分と同等以上の人材を雇用することですね。
また、入社した優秀な人材が流出してしまう(退職してしまう)本当の理由をご存じですか?
あなたの会社を退職する優秀な人材の退職理由として
・ステップアップしたいから
・他の業界を経験したいから
・他の規模の会社を経験したいから
・自分を適正に評価してくれないから
などと回答されますが、
実は・・・・・・
自分の能力を認めたくない人間的に小さな上司・経営者の下で潰されたくないからなのです。
要は、飼い殺しにされないためです。
もちろん、自己評価が高く勘違いしている人材も数多く存在しており、前述のようなフレーズを使いたがりますが、真に優秀で前向きな人材が退職する理由も同じなのです。