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新型コロナウイルスの影響が続いています。
令和元年度をこのような形で迎えることは残念でもあり、今後、より適切な対策が必要ということになります。
明日から新年度ですから新しい人事評価制度(人事考課)を運用する組織も多いでしょう。
また、既存の人事評価制度(人事考課)を改定して運用する組織もあると思います。
新しく人事評価制度に取り組む組織、既存の人事評価制度を改定した組織いずれにせよ絶対お願いしたいことは、放置しないでいただきたいこと。
これは、著作でもブログでもセミナーでもさんざんお伝えしておりますが、なかなか実践できていない組織が多いことには驚きます。
どのような機械・設備でも、仕組みでも、人材でも、原材料でも、放置することは望ましくありません。
機械・設備であれば保守・点検が必要ですし、場合によっては法的な対応も必要です。
人材についても放置してておいて、勝手に成果を出してくれる人材は、全人材の中で10%程です。
原材料についても劣化しない金属で出来ている原材料もありますが、養生は必要ですし、食品原材料であれば温度管理が必要な原材料も多いでしょう。
仕組みについても同じです。
人事評価制度(人事考課)は、仕組みです。
いくら優れた仕組みであってもその仕組みを動かすのはヒトですから、ヒトが人事評価制度(人事考課)を運用しなくてはならないのです。
そして、運用した結果、
・問題なく運用されているのか?
・当初の予定通り運用されているのか?
・改善点・修正点は無いのか?
等を検証しなくてはなりません。
そして、検証の結果、改善点・修正点が見つかれば、改善・修正を施して、改善・修正した人事評価制度(人事考課)にしなくてはなりません。
これらの一連の行動を行うためには、まずは、運用しなくてはならないのです。
あれ? これって、PDCAですね。
そうなんです。
人事評価制度(人事考課)もPDCAが非常に重要なのです。
人事評価制度(人事考課)が完成し(改定し)、「さぁ、この人事評価制度(人事考課)を運用しよう!」というのは、PDCAのP(Plan:計画)に過ぎないのです。
運用(D:Do)してこそ、次の検証(C:Check)が出来、改善(A:Act)に繋がるのです。
ですから、人事評価制度(人事考課)を策定(改定)してオシマイではないのです。
あくまで、スタートラインに立っただけなのですから。
では、人事評価制度(人事考課)を運用するとは、どのようなことなのでしょうか。
「当社は、人事評価制度の運用として三か月ごとに評価しています」という趣旨の発言をされた組織が結構ありましたが、人事評価制度(人事考課)の運用とは、評価対象である人材に
如何に高評価を獲得してもらうサポートが出来るのか だと思うのです。
人事評価制度(人事考課)を策定して、明確な評価項目(要素)と明確な評価基準(基準)を全従業員に対して公表したからといって「ハイ、あとは勝手にがんばってくださいねぇ~」では、がんばれる従業員は10%程なのです。
ですから、従業員が高評価を獲得できるようにサポートしなくてはなりません。
人事評価制度(人事考課)は、人材育成のためのツールであり、その先にあることは組織の目的達成ですね。
人事評価制度(人事考課)で人材育成を実現させ、組織の目的を達成するためには、人材へのサポートが必要なのです。
人材を機械・設備と比べるのは恐縮ですが、機械・設備であってもその性能を発揮してもらうためには、保守・点検が必要です。
人材も同じなのです。
放置は厳禁なのです。
また、人事評価制度(人事考課)を実りある取り組みにするためには、人材にとって「他人ごと」ではなく、「自分ごと」にしなくてはなりません。
従業員(人材)にとって、人事評価制度(人事考課)が「自分ごと」と捉えてもらうためには組織自体が「あなた(人材)に興味を持っていますよ」ということを伝えなくてはなりません。
これを伝えることが、人材が高評価を獲得できるようにサポートをすることなのです。
組織側・上司側が人材へのサポートを「面倒くさい」と思って、サポートを実施しなければ、人材自身も高評価を獲得することが「面倒くさい」と感じてしまうのです。
まさに従業員(人材)の行動は、会社の鏡であり、上司の鏡であり、社長の鏡なのです。
従業員(人材)の行動に問題がある場合、会社自体、上司自身、社長自身の行動に問題が無いのかを確認すべきです(私自身の自戒を込めて)。
明日の新年度から人事評価制度を新規に運用する組織、改定する組織も多いと思いますが、放置しないで、人材へのサポートをお願いしますね。