ブログ
BLOG
今日は、3月4日。
今日のテーマは、人事評価制度(人事考課)とも非常に関係の深い「組織における技能・技術・知識の伝承」についてです。
あなたの組織では、技能・技術・知識を伝えていく仕組みはありますか?
ISO9001(QMS:品質マネジメントシステム)では、“7.1.6 組織の知識”という要求事項があり、“組織は,プロセスの運用に必要な知識,並びに製品及びサービスの適合を達成するために必要な知識を明確にしなければならない。
この知識を維持し,必要な範囲で利用できる状態にしなければならない。”
と要求されています。
ただ、QMSを運用している組織であってもなかなか万全とは言えず、かなり脆弱な場合が多いのです。
この組織の知識である「技能・技術・知識」を組織内に伝承していく仕組みとして人事評価制度を活用すべきなのです。
「カンタンすぎる人事評価制度」は、目的達成のための仕組みであることは再三、耳にタコ、眼にタコができるくらいお伝えしていますが、一般的な既存の人事評価制度で目的達成ができる仕組みはそう多くないのが残念です。
一般的な既存の人事評価制度は、そもそも、客観的な評価が出来ない仕組みですから評価すること自体も問題がありますが・・・。
では、どのように人事評価制度で、「技能・技術・知識の伝承」を行えばよいのでしょうか?
人事評価制度の評価項目に「技能・技術・知識の伝承」の項目を入れればよいのですが、そんなに単純なことではありません。
私が企業さんに「カンタンすぎる人事評価制度」の指導を行う場合、その組織にとって必要な仕組みを「やるべきこと一覧表」に記載していきます。
一般的な既存の人事評価制度では、このプロセスはありませんね。
仮にあったとしてもでは、その組織にとって必要な仕組みを明確にしたところでどのように策定すればよいのかわからないと思います。
これでは、あまりにも無責任です。
「あなたの病気を治療するには、○○というクスリが必要ですが、 その○○というクスリは、ご自分で探してきてください」
という医者のようです。
私は、その企業にとって必要な仕組みについて100%とは言えませんが、かなりの確率で策定方法をレクチャーできますし、ご要望頂ければ、一緒に策定することも可能なのです。
これは、私が1600回を越えるマネジメントシステムの審査を様々な業種・規模の企業に実施してきた経験から行えることなのです。
組織における「技能・技術・知識の伝承」を評価項目を策定するとき同時に行うことは、そのための仕組みを策定することです。
「技能・技術・知識の伝承」の仕組みがあるからこそ、その評価項目と評価基準を人事評価制度に入れ込むことが出来るのです。
ですから、まずは、「技能・技術・知識の伝承」の仕組みを策定する必要があります。
ISO9001(QMS:品質マネジメントシステム)では、“7.1.6 組織の知識”という要求事項があることは前述したとおりですのでその要求事項に沿って、組織内で対応すればよいのです。
もちろん、ISO9001(QMS:品質マネジメントシステム)に取り組んでいない組織においてもです。
ISO9001(QMS:品質マネジメントシステム)に取り組んでいなくてもこの要求事項の趣旨は理解できると思います。
ISO9001(QMS:品質マネジメントシステム)を上手く活用できなかった組織、理解できなかった組織については、ISO9001(QMS:品質マネジメントシステム)に対してネガティブな想いの方もいらっしゃるかもしれませんが、そのすべてを否定することは愚の骨頂であり、得策ではありません。
本来、ISO9001(QMS:品質マネジメントシステム)と人事制度・人事評価制度(人事考課)とは、連動すべきであり、人事評価制度を指導する者はISO9001(QMS:品質マネジメントシステム)を理解しておくべきなのです。
本日のブログのテーマは、技能・技術・知識の伝承についてでしたね。
この組織において技能・技術・知識の伝承が出来ないことは、その組織にとって大きなリスクであり、そのリスクをつぶして、却ってよい組織にするための丁度よい機会を活用すべきなのです。
このリスクに対して何ら対策を打たずに放置しておくと組織としては取り返しのつかないことになる可能性が有ります。
そうなってからでは遅いのです。
あなたの会社が永続的に続くためにやるべきことを明確にしてください。
その一つが、技能・技術・知識の伝承なのです。
このことはもちろん、他にやるべきことに対しても人事評価制度の評価項目として取り入れ、評価対象としてください。
「カンタンすぎる人事評価制度」において、評価項目とすることは、その問題を解決することになるのです。
ぜひ、「カンタンすぎる人事評価制度」についてそのような活用方法をしていただきた。