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今日は、人事評価制度(人事考課)にも非常に関係の深いPrivate Valueという考え方についてです。
Private Valueとは「私的価値」ですね。
その人材特有の価値です。
人材育成・人事制度・人事評価制度(人事考課)を運用し、活用するうえで非常に重要な考え方です。
働いている人材(社員、パート、アルバイト、派遣社員等)は、それぞれ、感じる価値が異なるのです。
どのようなことに価値を感じるのか異なるのです。
そして、その価値が理解できれば、人材育成・人事制度・人事評価制度上、非常に有益なのです。
ただ、このPrivate Value(私的価値)本当に人それぞれですね。
このPrivate Value(私的価値)はどのようなものがあるのでしょうか?
以下、例を列挙してみますね。
・資格取得、仕事の楽しさ・満足感・達成感
・お客様から褒められる、上司から褒められる
・自分自身が成長できる
・人事評価上の高評価がつけられる、昇格
・気の合う同僚の存在、尊敬できる上司の存在
・残業が無いこと、定時で帰ることができる
・週休三日制であること
・年に一回の長期の海外旅行に行くこと
・年に一回、一か月休めること
・週二日在宅勤務できること
・家族と毎日一緒に夕ご飯が食べられること
・月に2回平日(休日)に休めること
・年2回以上マラソン大会に参加すること
・ゴルフで100を切ること
・責任ある仕事を任せてもらえること
・会社でいろいろな企画に取り組ませてほしい
・仕事でいろいろなところに訪問できること などなど
このブログをお読みのあなたにとっての当然は、他人にとっては当然でないかもしれませんし、あなたにとって無価値なことも他人にとっては非常に価値が高いかもしれません。
人それぞれが感じる価値を人事制度・人事評価制度に活用することで人材育成はもちろんのこと、大企業を凌駕出来るのです。
Private Value(私的価値)という考え方は中小企業だからこそなのです。
私は、人事管理をよくマーケティングに例えますが一時、ワントゥワンマーケティングが流行りました。
ワントゥワンマーケティングとは、ざっくり説明すると顧客ごとにマーケティングを行うことです。
この考えは、対象がお客様だから行うことが可能だと思われていますが、御社にとっての一番のお客様は人材ではないですか?
誤解の無いように言いますが、人材に辞めてもらっては困るので顧客と同様に丁重に扱うということではないです。
決して「居てください人事管理」をすることではありません。
ただ、お客さまも人材も同じ利害関係者です。
であれば、ワントゥワンマーケティングを人材に当てはめ、ワントゥワン人事管理が出来ないものでしょうか?
人材ひとりひとりの事情やPrivate Value(私的価値)に対応した人事管理を行うのです。
これは、小回りの利く中小企業だからこそ可能なのです。
大企業は、少数・一人の人材のためだけの人事管理などはムリなのです。
だからこそPrivate Value(私的価値)を反映した人事管理は中小企業の特権であり、大企業を凌駕出来るのです。
このように人材ごとのPrivate Value(私的価値)を明確に出来れば、それを人事評価制度(人事考課)に当てはめることが可能なのです。
Private Value(私的価値)を反映した人事制度・人事評価制度(人事考課)は、非常に成果が出やすいのです。
ただ、前述の人材ごとのPrivate Value(私的価値)の例について、そのまま鵜呑みにしないでくださいね。
例えば、一番最初の例で
・資格取得
と書きましたが、これを視て、「そうか、資格取得はその人材に価値があるので資格取得のための費用を負担しよう」などと短絡的に考えないこと。
「資格取得できる」ということは、どのようなことなのでしょうか?
・自身がスキルアップできる
・自身の社内・社会での価値を高めることができる
・自分に自信を持てる などなど
これらのうち、この人材にとって「資格取得できる」とは、どのようなことを意味しているのかを出来る限り明確にしなくてはなりません。
また、「資格取得」のためには、どのようなことが必要なのか?
・資格取得に関係する業務に就かせる
・資格試験勉強のための時間を与える
・残業をさせない などなど
このことは、マネジメントシステムの監査における考え方と同じで、その捉えた事象の「前」と「後ろ」を理解することを同じなのです。
「資格取得」で考えると
前:資格取得にはどのような状況が必要か?
後ろ:資格取得をしたらどのようなことになるのか?
このように考えるとPrivate Value(私的価値)は難しそうだ! と敬遠しないでください。
Private Value(私的価値)は、人事制度・人事評価制度(人事考課)で非常に重要であり、中小企業が大企業に勝つための重要な戦略なのです。
小が大を超えることができる戦略なのです。
少々、とっつきにくい考え方かもしれませんが人それぞれ、Private Value(私的価値)が異なることは理解していただけたと思います。
「カンタンすぎる人事評価制度」とPrivate Value(私的価値)は非常に相性の良い仕組みですのでぜひ、一緒に導入・運用してみてください。