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つい最近の文章で「雇われ社長は、辞めてオシマイ」と説明しましたが、それと同様に「日本人は謝ってオシマイ」のようです。
このことは以前もテーマに挙げたのですが、ウン十年前から日本人は謝ってオシマイなのです。
本来であれば、そも問題の起きた原因を追究したうえで、その原因を取り除かなくては再発してしまうのですが。
右腹が痛くて、鎮痛剤を飲んで痛みが取れても痛みの原因である盲腸を切除しなければまた、痛くなります。(最近では盲腸の切除はどうなのかわかりませんが)
以前、本当にあった実例を説明します。
ある方からいただいた、カフスボタン(5万円くらい)のカバーの部分は外れてしまいました。
頂いてすぐでしたので、当該、店舗に申し出たところ即、交換してくれました。
「さすが○○だなぁ(「○○」とはブランド名)」と思うところでしょうが、そもそもなぜ、カバーが外れてしまったのでしょうか?
また同じことは起こるのではないでしょうか?
たまたま、購入して間もなかったので新品と交換していただけたのですが、一年後でしたら、新品との交換はなかったと思います。
当該ブランドでは、姉が購入したバックの皮の部分が購入後、一か月でちぎれたり別のカフスボタンの留め金の部分が半年で飛び出てきたりとあり得ない不良が続きました。
この現象からも何らか大きな問題があると思うのです。
仮にこの不具合が自動車部品でしたらどうなのでしょうか?
もし、ブレーキ部品に不具合があり、ブレーキの効きに影響がある場合、その不具合のあるブレーキ部品を交換するだけでは済みません。
国土交通省、自動車メーカー、ブレーキ部品メーカー等を巻き込んで大問題になるでしょう。
もちろん、ヒトの命に係わることだからという意見が出そうですが、そうではありません。
まともな製造業の場合、製造品目に拘わらず、なぜ、そのような不良品を製造してしまったのかの原因を徹底追及したうえで取り除きます。
決して、「ハイ、これが良品のブレーキ部品ですよ。交換しましょうね」では、済まないのです。
ですから、日本の非製造業の「謝ってオシマイ体質」は非常に気になるのです。
まさに「雇われ社長」の「辞めればオシマイ根性」と同じなのでは?と思います。
いいですか!
問題が発生した場合は、必ず原因追及を試みてください。
原因は必ずしも追究できない場合もありますが、追及を精一杯試みてください。
原因追及の悪い例というか、笑ってしまう例として
・認識不足
・教育不足
・周知徹底不足
等があります。
これらは原因として100%おかしな訳ではありませんが、余りにも安易すぎませんか?
仮に方向性が正しいとしても
・なぜ、認識不足になったのか?
・なぜ、教育不足になったのか?
・なぜ、周知徹底不足なのか?
を考えてみてください。
人事評価制度の評価項目についても「正しい原因追及ができる」と入れて欲しいほどです。
あなたも大企業が不祥事を起こした時の記者会見の光景をニュースで目にすることがあるでしょう。
また、記者会見ではなくても当該企業のコメントが発表されます。
その記者会見での光景やコメントを確認してください。
その多くは「再発防止に努めます」です。
私は、再発防止は義務だと思うのですが。
「努めます」って、「なるべく再発防止を行います」ってことですか?
そのような記者会見やコメントを出す企業は信頼できないですね。
ここ数年、「再発防止を徹底します」という記者会見やコメントを発表する会社がありますが、こちらが正しいでしょう。
あなたの会社はどうでしょうか?
問題発生後、再発防止である是正処置が当たり前の組織風土になっていますか?
未だでしたら、ぜひ、これを組織風土にしてください。
その前に、「原因は何か?」という着眼点を身につけてください。
問題に原因はつきものです。
「オーナー社長」は組織の永続的な発展を当たり前のように目指すのですから問題発生後の原因追及を義務にしてください。
それともう一つ。
これは、「カンタンすぎる人事評価制度」の評価項目に入れていただきたいのですが、問題が発生する前の予防処置を実施してください。
当社はどのような問題が発生する可能性があるのか?
仮に発生した場合、その原因は何か?
その原因を予め取り除いておく。
これが予防処置です。
そして、是正処置も予防処置もやりっぱなしではいけません。
必ず、検証を実施してみてください。
検証とは、是正処置、予防処置の効果があったのか?を確認することです。
効果が無ければ改善が必要です。
予防処置・是正処置(再発防止処置)を立案する=P
予防処置・是正処置(再発防止処置)を実施する=D
予防処置・是正処置(再発防止処置)の効果を検証する=C
効果の検証の結果、改善すべきことは改善する=A
PDCAを廻してください。
人事評価制度(人事考課)も同様です。