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前回は、「オーナー社長」と「社長」の違いについて私の想いを書いてみました。
今回もその続きです。
前回は、同じ社長でも
・オーナー社長
・一部の株式を保有している社長
・雇われ社長
が存在しており、そのなかで「オーナー社長」と「雇われ社長」の違いについて説明しました。
「オーナー社長」にとって、会社内で起こることはすべて「自分ごと」ですね。
一部、ボンクラな「オーナー社長」が存在することも否定しませんが、基本的には、会社内で発生する全てのことが「オーナー社長」では、「自分ごと」なのです。
「自分ごと」とは、いつも真剣であるということなのです。
手抜きは許されません。
確かに、たまには「ホッと」することもありますが常に真剣勝負です。
私は、そのようないつも真剣勝負の「オーナー社長」のために存在したいと思っています。
同じオーナー社長として。
ですから、「カンタンすぎる人事評価制度」は「オーナー社長」のための人事評価制度(人事考課)なのです。
そのため「オーナー社長」以外の方が「カンタンすぎる人事評価制度」の内容をご覧になると「なにこれ?」と思われるのかもしれません。
例えば、ステップ1の評価項目策定手順として、
・自社の品質とは?
・自社の存在価値とは?
から入りますが、「オーナー社長」以外の「雇われ社長」「管理職」「一般社員」「パート・アルバイト」からすると「???」となることが多いようです。
そして、最もらしく「お客様に喜ばれる製品・サービスを提供すればよい」と主張されるのです。
それは、それで正しいのですが、自社の存在価値を理解していないと、お客様に真の意味で喜んでいただくことは難しいでしょう。
自社の存在価値を理解せずに顧客満足を追求すると顧客「自己」満足 となる可能性さえあります。
これから説明することは、私が2010年に日刊工業新聞社発行のマネジメントシステム系の月刊誌の特集記事(34ページ)で執筆した内容なのですが、そもそも、顧客満足とは、5種類あるのです。
1 一般要求
2 当然要求
3 法的要求
4 顧客特有要求
5 潜在要求
五種類の詳細についての説明は省きますが、最初の着眼点が「お客様に喜ばれる製品・サービスを提供すればよい」の場合、「4 顧客特有要求」「5 潜在要求」に応えることが非常に困難なのです。
そもそも、この二つの顧客要求さえ理解されていないので残念なことになるのです。
本来、真の顧客満足を獲得するためには。
(この場合の「顧客満足」とは、「素晴らしい!」こと)
「4 顧客特有要求」「5 潜在要求」に応えることが
必要なのです。
お客様の事情に合わせた要求事項に応え、お客様自身が気づいていない要求事項に応えるのです。
特に「5 潜在要求」に応えることは、お客様が、「そうそう!こういうのを探していたんです!」と非常に喜んでいただけるのです。
そのようなことを実現するための着眼点がステップ1の評価項目策定手順である
・自社の品質とは?
・自社の存在価値とは?
なのです。
また、ステップ2の三年後の自社の立ち位置は?についても、「オーナー社長」であるからこそ、
・三年後にこうしたい、あれをしたい
と、具体的なイメージができるのです。
さらに、十年後の構想もイメージできるのです。
「雇われ社長」に「十年後の会社の立ち位置はどうでしょうか?」 と尋ねたところです、「十年後、私は退任しているので・・・」という回答でしょうか。
これで、会社の経営は任せられますか?
極論をいうと「雇われ社長」は、自分の在任中に問題が起きなければ良いのです。
そして、業績が少し上向けばよいのです。
こう考えると、40歳くらいまでの「一般社員」の方が、余程、会社のことを考えてくれているかもしれませんね。
なぜはら、「雇われ社長」にとって、十年後のイメージは描けないとしても、40歳の「一般社員」であれば、最低でも残り25年は会社が存続無くてはなりません。
30歳の「一般社員」なら、35年です。
もちろん、転職する「一般社員」もいると思いますが、「転職することが大前提です」という「一般社員」は少数派なのではないでしょうか。
であれば、三年後、五年後、十年後、いや、二十年後の会社の立ち位置を具体的にイメージしたうえで、人事評価制度(人事考課)の評価項目(要素)と評価基準を決定すべきなのです。
それができるのが「オーナー社長」です。
「オーナー社長」こそ、人事評価制度(人事考課)の策定を行ってください。
そのための仕組みが「カンタンすぎる人事評価制度」です。