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2021.2.21

人事評価制度

0157回:技術承継を行うには?

今回は、「技術の承継を行うには?」について考えてみましょう。

これをテーマに挙げるということは、技術の承継が出来ていない現実があるからです。

私が、品質マネジメントシステムの世界に入ったのは、1997年くらいだと思います。

品質マネジメントシステムでは、仕組みを標準化して、誰であっても作業できるような仕組みの構築が必要なのですが、技術を保有している職人系の人材が「これは自分の技術だから」と表に出さないで、囲い込んでしまうことがよくありました。

そうなると、「手順書」も「マニュアル」も策定出来ずに困ったものでした。

令和のこの時代でも、そのようなことが現実的にあるのです。

気持ちは分からないでもありません。

自分自身が苦労して習得した技術ですから。

でも、よく考えてみてください。

その苦労して習得した技術は、会社に勤めながら、組織に属しながら、お給料を頂いて習得したのではないですか?

それであれば、その技術は、そのヒトだけの技術ではなく、会社の技術でもあるのです。

もちろん、取得した資格は、会社を退職したら、そのヒトに自動的についていくものですが会社に勤務している以上、所属している以上、技術も資格も会社のために活用すべきなのです。

その技術を会社に所属しており、給料も継続的に支払われているにもかかわらず、自分で囲い込んでしまって表に出さないとは、何と度量が小さな人間なのでしょうか。

仮のその技術を囲い込んでしまっている人材が、一番下の位置づけの人材であれば、部下がいないので百歩譲って許すかもしれません。

しかし、一人でも部下がいるのであれば上司ということになります。

上司の務めは、部下を育成することだと何回も説明済みですね。

部下の技術を高められない上司は、上司たる価値が低いと評価されます。

では、「自分の技術だと言って囲い込んでいる人材」に対してどのようにすればよいのでしょうか?

方法その1として、「人事評価制度(人事考課)」があります。

評価項目として
・技術の承継
・部下の育成
という項目にすればよいのです。

なぜ、技術の承継をする気が無いのかを考えてみるとわざわざ自分が保有している技術を他人に教えなくても自分が損をしないからなのです。

そうです。他人ごとなのです。
この「他人ごと」を「自分ごと」にするためには、技術の承継や部下の育成が出来ない場合は、自分の人事評価制度(人事考課)で、悪い評価となり、処遇が悪くなる状態になれば仕方なくにせよ、技術の承継や部下の育成をせざるを得ないのです。

この「人事評価制度(人事考課)」を用いた、技術の承継が一番の王道と言えます。

方法その2としては、外圧を利用するのです。

例えば、ISO9001に取り組みます。
ISO9001に取り組むと、審査を受審することになります。
そして、技術の承継が出来ていない事実を審査員から指摘してもらい、その原因者に対して、「技術の承継が出来なければISO9001の維持(若しくは登録)が難しい」と審査員が伝えるのです。

少々失礼な話で申し訳ないのですが、自分の技術を囲い込む、職人気質の方は、外部の少々権威があると思われる方に非常に弱い習性があるようです。

社内の部下には、強く当たることが出来ても外部のそれなりの方には、何も言えない。

その外部のそれなりの方として、審査員から指摘させるのです。

これが、「外圧」です。

ISO9001の審査員と、技術の承継や品質管理・品質マネジメントシステムのことで議論しても、勝ち目はほぼありませんので、指摘内容を呑むことになります。

私もある食品製造業の審査で、自分の技術を囲い込んでいる人材に指摘をしたことがあります。

しかも、そのトンデモない人材は、工場長でしたので質が悪かったのです。

さすがに私からの指摘に対して一回で「ハイわかりました」とは行きませんでしたが、きついボディーブローとなりその工場では技術の共有を進めることが出来たのです。

まぁ、私は、その工場長から恨ませたかもしれませんが、自分の技術を囲い込んだまま、その工場長が退職となれば、工場長が皆から恨まれることになるので、私は良かったと思います。

でも、この件にしても、可能な限り、その1の「人事評価制度(人事考課)」で解決を図っていただければ良かったと思います。

【参考情報】人事評価制度とは?

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