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2021.2.16

人事評価制度

0128回:既存人材の能力を引き出し活躍させる!

今回もダイレクトに人事評価制度(人事考課)の話ではないのですが、非常に関連性の高い話です。

前回は、「上司を試す部下」について説明しました。

優秀な部下は、上司を試しており、その結果によって自らのポテンシャルの何パーセントで仕事をすべきか決めている人材が多いことを説明しました。

あなたの右腕・ナンバー2社員やあなたの会社の社員は自ら保有している能力(ポテンシャル)の何パーセントくらいで業務処理していると思いますか?

社長であれば、「常に100%で業務処理にあたってほしい」と思うことでしょう。
私も経営者ですからよくわかります。

でも、冷静に判断してみてください。
100%の能力を発揮している人材など非常に少ないのです。

いま、誰か、あなたの部下を具体的に想像してください。

仮に、吉田さんとしましょう。

そうですね、役職は課長で、部下は6人。

この6人の部下を束ねる課長である吉田さんは日頃、自分が持っている能力をどれくらい使っているのでしょうか?

あなたは、その具体的に想像した部下(ここでは吉田さん)は、どれくらいの能力で仕事していると思いますか?

車に例えるなら100馬力のエンジンの何馬力で走っていますか?
最高時速240キロが出る車で、何キロでアウトバーンを走っていますか?

恐らく、持っている能力の半分も使っていないのではないでしょうか?

社長!あなた自身も、いつも何%くらいの能力で仕事を処理していますか?
ただ、一般の従業員よりも社長の場合、フルスロットルで仕事を処理する方が多いのは事実ですが、それでも、100%は難しいでしょう。

では、人材が100%は無理でも、現状発揮している能力よりもたくさん能力を発揮してもらうためにはどうすればよいのか?

これこそ私が常日頃、唱えている「ハードルの設定」なのです。

会社・社長・上司は、人材に対して馬鹿の一つ覚えみたいに「がんばれ! もっとやれ!」と指示しても人材は、「はぁ?」と感じるだけなのです。

その結果、がんばれないし、もっとやれないのです。

その人材に対して、「がんばれ! もっとやれ!」ということは或る意味、非常に失礼なことなのです。

この、「がんばれ! もっとやれ!」を訳してみると「会社はあなたのことを理解していないので、 とりあえず、がんばってください。もっとやってください」ということなのです。

自社の人材に対してこれは非常に失礼なことと言えるでしょう。

人材からすると「会社は、私のこと全然理解していないのね」と思えるのです。

まずは、その人材のことをよく知るべきなのです。
この「よく知るべき」とは、プライベートなことを知るということではなくその人材の
・仕事ぶり
・持っている能力
・得意と思われる作業
などを把握したうえで、
「では、吉田さん、この作業について、○○の作業を出来るようにしてください」
「吉田さん、○○の技術を身につけてください」
と、具体的に指示すべきなのです。

まず、人材の現状をよく知る必要があるのです。(持っている能力を把握する)

ヒトは、相手が自分に興味がないと相手に対しても興味を持てないのです。

この場合、相手とは会社・社長・上司と捉えてください。

会社・社長・上司が自分に対して興味がないと感じている場合、人材も会社・社長・上司に対して興味を持てないのです。
その結果、所詮「他人ごと」となってしまうのです。

人材に仕事を処理して成果を挙げてもらうためにはこの「他人ごと」から「自分ごと」にしなくてはなりません。

そのためには、会社・社長・上司が、人材に興味を持つこと=人材の現状を把握することですね。

そのためのツールが「カンタンすぎる人事評価制度」なのです。

一般的な人事評価制度(人事考課)では、ハードル設定など無く(あってもぼやけている)、具体的な評価基準もないために人材としては、何をどこまでやればよいのかイメージできずに困ってしまいます。

その点、「カンタンすぎる人事評価制度」は、

・能力・力量・技量のハードル設定
・小学生でも評価可能な具体的な評価基準
を明確にするため、人材としては、ナニをどのようにするのかがイメージしやすいのです。

更に、「カンタンすぎる人事評価制度」は「カンタンすぎる人材育成」として、人材育成のための仕組みがありますので、その仕組みに則れば、人材の能力を向上させ、発揮させることが容易なのです。

あなたの会社の人材の
・能力を引き出し
・能力を十分に発揮させ
・能力を向上させる
ための第一歩は、「ハードル設定」が如何に重要なのかご理解いただけましたか?

以前にも説明しましたがこの「ハードル設定」は、人事制度コンサルとして気づいたのではなく、社会保険労務士として気づいたのでもありません。

有難いことにマネジメントシステムの審査や指導を通して気付いたことなのです。

【参考情報】人事評価制度とは?

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