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当回は、「できる」と「できた」の違いを説明する予定でしたが急きょ、思いついたことがありその内容にします。
今回は、主に、介護関係・医療関係の方に理解していただきたい内容です。(もちろん、それ以外の業種にも必要です)
今回のテーマ:多面評価は必要か?です。
多面評価とは、人事評価を上司だけではなく、同僚や部下が評価することです。
要は、いろいろな面から評価するため多面評価といいます。
私は、基本的には多面評価に反対です。
その理由は、多面評価を活用すると人気取りの調査になってしまう可能性があるからです。
部下の顔色をうかがいながら業務処理する上司なんておかしな話です。
評価するにも、評価する側の根拠や能力が必要です。
評価する能力がないにもかかわらず、評価することは非常に危険です。
結果、部下が上司を評価するとき
・自分に優しいか
・厳しいことを言わないか
など、組織のためにならない評価をしてしまう可能性があります。
そもそも、なぜ、多面評価が必要なのでしょうか?
それは、あらゆる角度から(上司、同僚、部下)評価して、評価のブレというかエラーをなくすためですね。
この、「多面評価」で評価している人事評価制度自体が、「この人事評価制度は、ブレやエラーが起こりやすい評価制度ですよ」と自己宣言しているように思えます。
「カンタンすぎる人事評価制度」は、評価項目も評価基準も非常に明確なので評価のブレやエラーが非常に起こりにくいのです。
そう!小学生でも評価できるのです。
ですから、「カンタンすぎる人事評価制度」のような、評価項目(要素)と評価基準(基準)が明確な人事評価制度では、多面評価は不要なのです。
話は少しそれますが、ISO審査機関の顧客満足度をISO専門雑誌が行っていましたが
当初は、
・審査の質が高い
・経営改善のためになる審査をしてくれること
等が顧客満足度の基準となっていましたがいつからか、
・審査料金が低廉
・審査が通りやすい
という根拠での人気投票になってしまいました。
以上の理由から人事評価制度の多面評価は反対でしたが多面評価の“多面”に入れるべき評価者として「顧客」を入れるのであれば話は別です。
顧客とは、介護施設で言えば、入所者・利用者。医療機関で言えば、患者。
これらの顧客には、モンスター級のかた方もいらっしゃり一概に「お客様は神様」とは到底、言えませんが、
非常に良い意見を述べていただける方もいらっしゃいます。
そのような方からの意見を積極的に人事評価に活かすべきです。
知り合いが介護施設に入所していた時ウラオモテの激しいヘルパーさんが存在していました。
介護施設・医療機関に於いて「かげひなた」は非常に問題です。
その「かげひなた」をあぶり出す人事評価制度が必要です。
特に介護施設の場合、入所者やその家族からの評判だけではなく、同僚からの評判を「業務姿勢」項目に入れるべきかもしれませんね。
そういう意味での「多面評価」であれば有益といえるでしょう。