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前回から、「カンタンすぎる人事評価制度」を説明するために
既存の
・一般的な人事評価制度 と
・カンタンすぎる人事評価制度 との違いの中で
導入期間についてお話ししました。
1 導入期間:
一般的な人事評価制度:6か月から18カ月ほど
カンタンすぎる人事評価制度:一日
私が、「カンタンすぎる人事評価制度」ではなく、一般的な人事評価制度を指導する場合、何が何でも策定期限を守るために宿題の取立てが厳しいことをお話ししました。
また、策定期限を守ることは、コンサルだけの都合ではなく指導を受けている企業にとっても「時間」を購入しているという観点から非常に重要であることを説明しましたね。
では、その一般的な人事評価制度の策定になぜ、6か月から一年半もかかるのでしょうか?
「カンタンすぎる人事評価制度セミナー」にご出席いただいた企業さんの中には
・「2年半経過したがまだ完成しません」
・「コンサルの方が悩んでしまい方向性がわからなくなり未だ完成せず」
・「7カ月経ってやっと従業員の同意が得られた」
など、大変ご苦労している様子や訳のわからない様子がうかがえます。
話を戻しましょう。
なぜ、一般的な人事評価制度の策定に6か月から一年半もかかるのでしょうか?
それは、複雑だからです。
いや、敢えて複雑にしていると言いましょうか・・・。
私も25年、一般的な人事評価制度(いわゆる複雑な)の策定指導を実施してきましたが、そこまで必要のない場合や組織風土の組織も存在しているのです。
「必要のない場合」とは、まず、人数ですね。
30人未満の企業は、一般的な人事評価制度は必要なのでしょうか?
また、100名ほどの企業であっても一般的な(複雑な)人事評価制度の必要性に疑問が残ります。
もちろん、従業員数だけで測れないことは百も承知ですが。
一般的な(複雑な)人事評価制度は前述のとおり、6か月から一年半かかるのですがその内訳はおおよそ次のとおりです。
・プロジェクトメンバー5名~10名ほど
・コンサルからの指導:月2回ほど:1回3時間ほど
・その都度宿題が出されその処理に月10時間ほど?
宿題が完成しない場合は、次回のプロジェクトに影響が出ますので、その回のプロジェクトの目的が達成できなかったりプロジェクト自体の開催が延期になりますので半年から一年半の期間がどんどん伸びていく可能性が高いのです。
プロジェクトチーム(10名ほど)がコンサルから指導を受けるのは月2回と言うことは、だいたい、二週間に一度ですね。
これ、ホントに早いのですよね。
あっという間に二週間経ってしまうのです。
その間、宿題に終われていることになるのであー大変、たいへん。
そこまで苦労して半年から一年半以上かけて策定した人事評価制度。
果たして、運用しやすいのでしょうか?
いや、運用できるのでしょうか?
「カンタンすぎる人事評価制度は、基本的に一日で創ってしまいます。
そうです!
タッタ一日。
でも、甘く見ないでくださいね。
タッタ一日(6時間ほど)ではありますが、非常に疲れる一日です。
実際、「カンタンすぎる人事評価制度」の「評価表」を私と一緒に策定した社長さんの感想は総じて、
・頭がしびれた
・脳みそが疲れた
・日ごろ使用していない脳の機能を使用して大変!
・肩こりじゃなく頭コリでコチコチになった
などの感想を漏らされます。
でも、それと同時に
・なんか清々しい
・心地よいフワフワした感じ
・ここまで真剣に自社のことを考えられて良かった
・達成感と受実感が交錯している感じ
などと仰います。
確かに考えてみればそうですよね。
一般的な人事評価制度はスムーズに策定できたとしても半年から一年半くらい策定するのに必要ですがそれをタッタ一日で創ってしまうのですからそれくらいの疲れ・しびれは必要でしょう。
でも、ここでコンサルの立場から一言。
人事評価制度コンサルタントにとって
・一般的な人事評価制度
・カンタンすぎる人事評価制度
のどちらのコンサルティング(指導)が
ラクなのでしょうか?
それは、圧倒的に
・一般的な人事評価制度
のコンサルティング(指導)の方がラクなのです。
一般的な人事評価制度はそれなりのシナリオがありますから、その指導シナリオ・指導方針・指導要綱に沿って指導していけばよいのですが、「カンタンすぎる人事評価制度」は、社長の頭の中を洗い出す作業のようなものですから、どの様な変化球や剛速球が飛び出すかわからないのです。
それをコンサルとして受け止めCI(コーポレートアイディンティティー)やマネジメントシステム(PDCA)の知識を酷使してフィットする文言に変換していくのですから。
えっ?
「人事評価制度コンサルがCIやPDCA?」って驚かれそうですが、この「カンタンすぎる人事評価制度」を指導するための知識は
・一般的な人事評価制度の知識
・労働基準法等の知識
は、最低限必要な知識であり、プラス
・CI(コーポレートアイディンティティー)
・マネジメントシステム(PDCA)の知識
が、必須なのです。
まぁ、とにかく、コンサルタントとして非常に疲れる業務ですが、完成したときの社長さんのとっても疲れたけど晴れやかな表情を視られるだけでコンサル冥利に尽きる訳です。
今回も長くなってしまいました。
最後までお読みいただきありがとうございます。