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性格の良いエース人材が遠慮してしまう評価制度?
こんにちは!
「カンタンすぎる人事評価制度!」の開発者の山本昌幸です。
今日は、題名の通り、いつも良い評価を獲得するエース人材が社内で居づらくなってしまう現象について解説しますね。
一般論ですが、天は二物を与えずに該当しない何をしても優秀で性格も良いヒトっているんですよね。
わかりやすく営業担当に例えると
・性格が良い・人望が厚い
・売り上げ成績が断トツ良い
・努力家
という感じの人材でしょうか。
仮にこの人材を太田さんとしましょう。
太田さんは、以上のようなヒトですから、人事評価制度においてもSABCDのうち、常に最高評価の「S」を獲得しています。
でも、ある日、太田さんは思ったのです。
「僕がいるから他の営業担当が良い評価をもらえないのでは?」
「僕のせいで、他の営業担当が斜に構えてやる気が出ないのでは?」
現在多くの人事評価制度は、絶対評価ですから、太田さんのような良い人材が居ても、他の営業担当も最高評価の「S」を獲得できるのですが、
どうしても、太田さんのようなエース人材の存在により「指標」が出来てしまい「太田さんに比べると・・・」とイメージしてしまい評価のエラーとなってしまいます。
この人事評価制度自体問題なのですが一般的な人事評価制度ではよく出くわす事例です。
そこで、あるとき、太田さんは考えました。
「僕の売り上げを○○さんに譲ってあげよう」と。
そうすることにより、太田さんの実績は減りますが、他の営業担当の実績が増え、皆が最高評価の「S」を獲得できて、めでたしめでたしとなるのでしょうか?
イヤ、それは間違っているのです。では、太田さんの売り上げを他の営業担当者に譲らなくても良い方法とは・・・
「カンタンすぎる人事評価制度」を導入すればよいのです・・・は、さておき(笑)、他にも方法があるのです。
と、いうか、そうすべきであり、仮に「カンタンすぎる人事評価制度」を導入していたとしてもそうすべきなのです。
太田さんは、自分の売り上げを他の営業担当に譲るのではなく「どのようにすれば売り上げが上がるのか?」の手法を他の営業担当者に教えてあげるのです。
要するに営業成績を上げるためのプロセスを明確にしたうえで他の営業担当者に教えるのです。
これは、人材育成と同じなのです。
自分の成果を他の人に譲ることは一見、「良い人」だと思えるのですが本質的な解決にはなりません。
営業成績の悪い営業担当者はなぜ、営業成績が悪いのか?
必ず、原因があります。
その原因として、
「営業プロセスが良くない」のであれば、
売上が上がりやすくする営業手法(プロセス)を
「教えてあげる=教育する」 ことが必要なのです。
発展途上国の貧困で困っている人達に対して物資の援助は必要ですが、真の解決にはなりません。
真の解決をするためには貧困の原因を明確にして取り除くのです。
一般的には、貧困の原因は収入が低かったり、無かったりすることですから、収入確保の方法を教えてあげたり、創ってあげればよいのです。
太田さんの行動はこれと同じことをすればよいのです。
成果主義の問題点は
「カンタンすぎる人事評価制度セミナー」の場でも
レクチャーしておりますが、
成果主義は決して悪い評価ではないのです。
成果だけを評価することがダメなのです。
もう一度書きます。
成果 「だけ」 を評価するのではなく、成果に至る 「プロセス」 を評価するのです。
このことから、太田さんへの評価は成果である、売上額だけを評価するのではなく
・他の営業担当者が営業成績を上げるための手法を教えたこと
・他の営業担当者の育成度合い
等であるプロセスも評価すべきですね。
人事評価制度(人事考課)では、「成果評価項目」と「プロセス評価項目」をバランスよくちりばめることを心がけましょう。