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前回は、「謝ってオシマイ、不良品は好感してオシマイ」で良いのか?について説明しました。
これはこれで人事評価制度(人事考課)と関連性が高い内容です。
今回は、関連性ではなくズバリ、人事評価制度(人事考課)とリンクした内容です。
あなたの会社に、「注文の多い料理店」ならぬ「注文の多い人材」はいませんか?
「注文の多い人材」とは、どの様なことでしょうか?
簡単に説明しますと以下の通りです。
1 仕事の処理方法の要求が多い
2 待遇に関しての要求が多い
3 組織の運営方法に関しての要求が多い
などでしょうか?
最初は「1 仕事の処理方法の要求が多い」についてです。
人材からの仕事の処理方法についての要求内容は次着眼点で整理してみましょう。
・改善のために要求か?
・実施が面倒くさいからの要求なのか?
これは、組織のため、働く人のための改善要求なのか?
自分自身がやるのが面倒くさいからそこから逃げるための要求なのかによって受け止め方が違いますね。
次に「2 待遇に関しての要求が多い」についてです。
待遇とは、給与・賃金、作業環境の改善、福利厚生などです。
このうち、作業環境の改善については組織側も耳を負いに傾けましょう。
傾けた結果、100%対応できるわけではありませんが、作業環境が今どのような状況なのかを明確にする有益な手段と言えます。
給与・賃金についての要求の場合は、その根拠を明確にさせてください。
「なぜ、給与・賃金の改善が必要なのか?」と。
決して、「これから、○○やりますから給与を上げてください」には、応じないことです。
この時点では、あくまで「PLAN:計画」ですね。
計画立案に対して報償を与えるべきではなく、PDCAを廻した結果、成果を出したのであれば、給与・賃金の改定に対応することを検討してください。
また、このことは、人事評価制度(人事考課)との連動が必要でしょう。
福利厚生への改善要求についてです。
この要求への着眼点は、福利厚生が改善されないことにより(現状のままだとすると)どのようなリスクがあるのか?
どのような問題点があるのか?
を明確にさせ、説明してもらうことです。
逆に、福利厚生が改善されたことによりどのような果実を得られるのかを説明させてください。
このことは、福利厚生に限らず、作業環境の改善要求についても同じ考え方です。
その内容により、経営層として判断してください。
実は、「解決すべき課題の洗い出し」を行い、「課題が解決できない場合のリスク」を決定し「リスク対応」を行っていくという一連のプロセスは、マネジメントシステムでは非常に重要なことであり、人事評価制度(人事考課)にも取り入れるべきでしょう。
次に「3 組織の運営方法に関しての要求が多い」についてです。
これは、ある一定の能力を持った人材やある一定の役職者からの要求でしょう。
この要求は、すべてとは言いませんが、建設的な要求が多と思います。
この文章をお読みの方の多くは社長さんだと思いますが、社長がみえていない経営上の改善点を指摘してくれるありがたい人材の意見だと思ってください。
もちろん、要求される内容について「ナニを甘えたこと要求しているんだ」と思える内容も含まれていますが、それは、単に伝え方の問題かもしれません。
例えば、トイレに洗浄機能を付けてくださいという要求。
単に「トイレにウオシュレットを付けてください」とだけ要求されると、あまり響きませんが「トイレにウオシュレットを付けることにより、 当社のトイレは快適なトイレがあります と
求人媒体に掲載できるので 女性従業員の応募が増えると思います」と要求されると、響き方が違いませんか?
また、この要求をきっかけに「他にも、女性人材の応募が増える方法はないかな?」と意見の広がりを求めることも可能ですね。
最後に、
1 仕事の処理方法の要求が多い
2 待遇に関しての要求が多い
3 組織の運営方法に関しての要求が多い
の要求いずれにしても、
「組織のためになるのか?」という着眼点です。
例え、「1 仕事の処理方法の要求が多い」について、自分自身が面倒くさいからの要求だとしても、「それは、あなたがラクしたいからだけでしょ」と一蹴せずに、組織のためになることであれば検討の余地があるということです。
確かに、その提案というか要求のきっかけは「自分自身がラクしたいから」という褒められたことではありませんが、実施することにより組織の改善が見込めるのであれば検討の余地があるのです。
要は、訊く耳を持たないという姿勢に終始せず、常に耳を傾ける姿勢が必要ということです。
車内から発生する様々な意見に耳を傾けることにより組織改善が実現できる場合も多いのです。
決して、「また、面倒くさいこと要求してきた」と決めつけないでくださいね。