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今回も人事評価制度(人事考課)と間接的に関連のある、人手不足対策に対する4つのパターンについてです。
前回までは、「パターン2:採用不完全型」への対策でしたが、今回からは、人手不足対策の本丸である「パターン3:従業員退職型」と「パターン4:人材伸びない型」のうち、
「パターン3:従業員退職型」について説明していきましょう。
以前、「カンタンすぎる人事評価制度セミナー」ご出席者の方からセミナー出席の動機を尋ねたところ採用内定者から人事評価制度の存在の有無を訊かれ、社長は正直に人事評価制度が無いことを内定者に伝えたところ内定を辞退されたとのこと。
私は、「人手不足の原因=人事評価制度が無いこと」 とは、ストレートには思いませんが、関連する原因としては無視できないと思っています。
では、人手不足の原因のうち、「パターン4:人材伸びない型」と並んで、本丸である「パターン3:従業員退職型」の説明をしていきましょう。
その前に、「働き方改革」について想うことがあります。
そもそも前提が間違っていないのかと。
本来、「仕事をする」ということは辛いことなので自分らしく生きるために仕事ばかりではなくプライべートも充実させるために「ワークライフバランス」を実現しようという趣旨だとするとどうも馴染めないのです。
本来、仕事をするということは楽しいことではないのですか?
もう一度書きます。
仕事ができることは幸せなことではないですか?
仕事は、いろいろなことから解放してくれます。
また、自分が必要とされている職場は、帰る場所であり、帰ることができる場所が自宅以外に存在していることは非常にありがたいことなのです。
ですから、仕事をバリバリやりたい人材にとってワークライフバランスの考え方はどうなのかと。
このような話をすると、
「なにを時代錯誤な。バブルはとっくにはじけているのですよ」と
お叱りを受けそうですが、今でも、このような考え方が(仕事ができることは幸せなこと)主流を占めている職種があります。
それは、社長です。
社長にとって働くことは喜びであり、会社は帰る場所なのです。
しかし、社長以外にもこのような考え方をしている人材も必ず存在しています。
そのような人材と一緒に仕事をできたり、人事評価制度(人事考課)で育成することが出来れば社長にとってこの上ない喜びであり、まさに社長の右腕・片腕・ナンバー2となり得るのです。
すこし、理想論かもしれませんが、「仕事をすることが楽しい状況」を作り出すことが出来れば人手不足の解消は容易なのです。
また、「仕事をする」ということは、マズローの欲求5段階を全て叶えてくれるのです。
働くことにより、
・雨風しのげる家に住むことができる
・ご飯が食べられる、寝る場所がある
・社会の一員になれる
・出世や業務内容で尊敬される
・自己実現ができる
が可能なのです。
前置きが長くなりましたが、なぜ、従業員が退職してしまうのでしょうか?
従業員の退職にも必ず原因があります。
中小企業の従業員の退職原因として考えられることを以下、列挙します。
・セクハラ・パワハラの横行
・変に権力を持っているトンデモナイ人罪の存在
・飲み会への参加要求
・組織内の法令違反・不正の常態化
・膨大な反省文の提出要求
・長時間労働
・支払われるはずの賃金が未払い
・休日が少ない
・耳触りの良い活動を即取り入れ、頓挫させるお気楽な社長・役員の存在
・しがみつき社員やしがみつき役員の存在
・昭和体質の企業
・幹部社員、役員の○○の着服
などなど。
以上の原因の中には、ウソのような原因もありますが、全て本当のことなのです。
と言いますか、まだまだ他にもトンデモナイ原因が存在しています。
私自身も経営者であることから社長の悩みや大変さは理解していますが、社長の中には決して褒められないような考え方をされる社長も多いのが事実です。
最近は、人事評価制度(人事考課)の指導依頼が多いためこの褒められない考え方をする社長は非常に少ないのでそのような社長と遭遇することはなくなりましたが・・。
トンデモナイ組織状況の中小企業の場合、それを改善していくことは非常に難しいので、私としては「つける薬が無い」という結論です。(ごめんなさい)
ただ、代が変われば改善のチャンスはあるのでそれを待つしかないのかもしれません。
では、人材の定着率を向上させるためにどのようなことに取り組めばよいのでしょうか?
このことを次回以降、詳しく視ていきたいと思います。
これらの取り組みを実現化できれば、人手不足も解消されると思います。
そして、人事評価制度(人事考課)の出番となるわけです。