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前回は、「従業員に要求した能力・技量・力量をどのように身につけさせるのか?」について説明しました。
今回は、「なぜ、カンタンすぎる人事評価制度は社長が創るべきなのか?」について説明します。
「カンタンすぎる人事評価制度」は、社長の「想い」を評価要素と評価基準に反映する人事評価制度(人事考課)です。
ですから、当然のごとく、社長が創らなくてはならないのです。
これは当たり前のことなのですが、このことより重要な理由があります。
それは、社長以外が創ると、甘い評価要素と評価基準になってしまうのです。
社長以外というと、
・副社長
・専務
・常務
は、もちろんのこと、総務部長や人事部長であってもさらに甘い評価要素と評価基準になってしまうのです。
役職の呼称だけで判断できませんが、会社(組織)の中で唯一評価されずに評価だけする側のヒトは、社長なのです。
もちろん、以前、お伝えしたように「評価されているのは部下だけではない」のごとく部下から上司や社長を評価することもありますが、これは、人事評価制度(人事考課)に則って評価しているということではありません。
その企業(組織)によって、呼称や呼び方は異なってもその企業(組織)の経営トップは一人です。
そして、一般的には、「経営トップ=社長」ですね。
ですから、経営トップである社長は、企業(組織)の中で唯一評価されない人なのです。
「唯一評価されない」立場ということは、評価者の顔色をうかがう必要が無い立場の人なのです。
例え、経営層である副社長や専務であっても社長から評価される立場です。
部長であれば、なおさらです。
評価される側のヒトは、いざ、人事評価制度(人事考課)の評価要素や評価基準を策定する場合、「自分も評価される」ということからつい、甘い内容になってしまうのです。
そう!保身の気持ちが入ります。
これは、雇われ社長であっても同様です。
役職や呼称が社長・代表取締役であったとしても雇われの身である場合(オーナーが別に存在する場合)、やはり、保身が入ります。
私がなぜ、社長が策定する「カンタンすぎる人事評価制度」を開発したのかと言いますと中小企業においては、すべての責任は社長にあるのです。
ですから、社長は、最終的な尻ぬぐいをします。
この、
・すべての責任をとるヒト
・最終的な尻ぬぐいをするヒト
である立場の社長が人事評価制度(人事考課)を策定する必要があると思ったからです。
ですから、すべての責任を取らなくてもよく、最終的な尻ぬぐいをしなくても良い立場のヒトは、呼称はどうあれ、「カンタンすぎる人事評価制度」を策定するには相応しくないのです。
「カンタンすぎる人事評価制度」を策定するには相応しくない人が評価項目(評価要素)や評価基準を策定すると必ず、あいまいな内容や甘い基準を設定することになります。
自分自身も厳しくされたくないので。
ただ、従業員数が30名を超えてくると社長がすべての業務内容を把握しているわけではないので業務内容を把握している部署長が評価項目(評価要素)と評価基準の策定に参加することになりますが、その場合でも、必ず全ての責任を取る、最終的な尻ぬぐいをする経営トップ(通常は社長)も立ち会ってください。
「カンタンすぎる人事評価制度」では「評価表」の策定に社長が立ち会うことが必要なのです。
社長がすべての「評価表」策定に立ち会うとはずいぶん面倒くさいなぁと思われるかもしれませんが、一般的な人事評価制度(人事考課)と異なり、ごく短時間で策定できるので立ち合いをお願いします。