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057回:従業員満足と顧客満足の関連を考えてみる

前回は、「評価されているのは部下だけではない!」について説明しました。

今回は、人事評価制度(人事考課)を運用するうえでも重要な「顧客満足と従業員満足」について説明します。

このことは、拙著にも2回ほど?書かせてもらっており、「人手不足対策セミナー」でもさんざん説明させていただいておりますが、「従業員満足」を得ていない企業が
・顧客第一主義  や
・顧客満足の重要性 を説いているのは非常に違和感を覚えます。

マネジメントシステムでは、顧客という定義は、もともと広く、単にお金を支払ってもらうヒト・企業だけではなくそのバックにある(いる)組織やヒトの顧客であるという概念が以前からありました。

ここ数年、その概念を意味する文言として「顧客」ではなく、「利害関係者」と表現するようになりました。

この場合の「利害関係者」として、従業員を入れる場合も多いのです。

ですから、従業員も顧客と同列に位置付ける必要があると思うのです。

私は、お客様は擁護する対象ではありますが、「お客様は神様です」とは、思っていませんし、優良なお客様であれば、「私を神として扱ってくれ」などとは要求しません。

ですから、従業員を顧客と同列に位置付けたとしても従業員の顔色をうかがうとか、「居てください人事」を行う必要は全くないと思います。

ただ、Win-Winの関係でお互い尊重しあえれば良いと思います。

そして、もう一つ誤解が多いのが「満足」という文言です。

私たち日本人が「顧客満足」と聴くと
・素晴らしい
・とても満足してくれている
と、考えがちですが、本来の顧客満足の意味とは、

「不満が無い状態」

なのです。

ですから、「従業員満足」についても、

・この会社最高!
・働くのが楽しい!
までを要求するのではなく、

・会社に殆ど不満が無い(多少不満があってもOK)
・働くことが嫌になることが殆どない
状態で、構わないのです。

ですから、一般的に、従業員のことを思って日ごろ接しておいて、さらに人事評価制度(人事考課)などの仕組みを整備しておけば「従業員満足」を獲得できるのです。

いかがですか?

「従業員満足」は、難しくないですよね!

ですから、「従業員満足」を得ていない企業で「顧客満足の追求」などは、非常に滑稽なのです。

あなたの会社が取り組むべきことは一番近い利害関係者である従業員が満足と感じられる組織なのです。

その次に、顧客満足を目指していただきたい。

ですから、従業員満足を実現し、顧客満足を追求する人事評価制度(人事考課)が重要なのです。

【参考情報】人事評価制度とは?

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