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前回は、人事制度の一つの仕組みである「能力開発制度」について解説しました。
そして、この「能力開発制度」は苦手意識を持つ人事制度コンサルタントが多いことも説明しました。
なぜ、多くの人事制度コンサルが「能力開発制度」に対して苦手意識が多いのかの理由として、
1 その業種のことが詳しくないから
2 そもそも能力向上の指導の仕方がわからない
でしたね。
幸い、私は、ISOの審査でほとんどの業種を経験しているので業種についての理解があり「能力開発制度」への苦手意識は無く、能力向上の指導方法も理論的に説明できるので苦手ではなく、むしろ、最も得意とする分野です。
「能力開発制度」を語るうえで、必要なことは以前も説明した通り「ハードル設定理論」を理解しておく必要があります。
「ハードル設定理論」とは、会社から従業員に要求する力量・技量・能力を明確に設定するのです。
「○○さん、あなたは、これだけの技量を身につけてください」と。
これが、要求力量のハードルです。
次に、この要求力量のハードルと○○さんの現状の力量の差を比べてこの差を埋める教育訓練計画が必要となるのです。
覚えていますか?ビジネスの大前提。
全ての問題に原因があり、全てのことに根拠がありますよね。
「要求力量のハードルと○○さんの現状の力量の差」を埋めることが教育訓練のニーズであり教育訓練計画の根拠となります。
あなたの会社では、教育訓練計画をやみくもに適当に立案していませんか?
教育訓練計画にも根拠が必要であることをお忘れなく。
そして、この「要求力量のハードルと○○さんの現状の力量の差」を埋めること自体が能力開発制度となります。
この考え方が理解できれば「能力開発制度」を理解できるでしょう。
「理論は理解できましたが、では、どうやって 要求力量のハードルと現状力量の差を埋めるのですか?」
と同業(コンサルタント)から質問されることがありますが三年ながら、それすらわからないのであれば企業に「能力開発制度」を指導する資格はありませんね。
今回はここまでにしましょう。
次回は、賃金制度(給与制度)について説明しましょう。