0165回:仕事中の私語(おしゃべり)は人事評価制度にどう反映させる?

前回は、「注文の多い料理店」ならぬ「注文の多い人材」についてでした。

今回は、仕事中の私語(おしゃべり)について考えてみましょう。

まぁ、正直言いまして、勤務時間中の私語と喫煙ほどムダなことはないとの世間一般的なイメージですが、本当なのでしょうか?

確かに喫煙はムダですし、健康にも良くない。

しかも喫煙場所によっては、喫煙している本人だけではなく、周りの人にも害が及びます。

実際、人事評価制度においても喫煙項目を入れたい企業もあるのだと思います。

ただ、最近の過度な喫煙者への嫌悪感はどうなのでしょうか。

私は、実は、生涯喫煙したことが無いというとウソになるかもしれませんが、子供のころにいたずらで父親のたばこを一口くわえたくらいですから、生涯のたばこの喫煙本数は1本未満、ゼロ本ということでしょうか。

この非喫煙者である私から視て、最近の過度な喫煙者への厳しい環境は????ですね。

まぁ、この辺の話はこれくらいにして、仕事中の私語について考えてみましょう。

正直、仕事と関係のない私語・おしゃべりは非常にムダと言えるでしょう。

しかも、経営者目線で見ると、その私語・おしゃべりに対しても人件費というか給料を支払っている現実。

その、あなたの10分のくだらないおしゃべりに凡その月額給与25万円の人材には、235円くらい支払っているのです。

要するに「ほんと、そのくだらないおしゃべりをしてくれてありがとう。 ハイ、10分喋ってくれたから235円あげますね」という感じでしょうか。

この感覚は、従業員目線では考え付かないかもしれませんが、説明されると理解できますよね。

ただ、勤務時間中のおしゃべりですが、100%ムダということでもないようです。

残業にも必要な残業とムダな残業があるように、おしゃべりにも必要なおしゃべりとムダなおしゃべりがあります。

必要なおしゃべりとは、仕事を遂行する上での情報共有です。
これは、考え方によってはおしゃべりとは言えないのかもしれませんが、仕事中に必要な顧客情報についての情報交換であっても、ついつい、話が発展しておしゃべりになってしまうことがあります。

そのおしゃべりがムダなのか必要なのかは判断を迷うところですね。

人事評価制度(人事考課)の評価項目にムダなおしゃべりについて入れるのであれば、一度、ムダなおしゃべりについての定義を明確にすると良いでしょう。

では、全くムダなおしゃべりとは?

これは説明の必要がないと思いますが、仕事・業務処理とは関連性のないおしゃべりです。

具体的には、
・他のヒトへの愚痴
・自分の趣味についてのおしゃべり
・芸能界ネタ  などなど

このような話をするとコミュニケーションとして必要ではないか?
とのご指摘を受ける場合がありますが、確かにその一面は否定しません。

しかし、コミュニケーションとして仕事・業務処理と関連のない話をするのは、業務時間外にすべきですね。

昼休み中とか就業後です。

ただ、昼休み中や就業後であっても、職場でのおしゃべりはどうなのでしょうか?

自分自身は休憩中であっても仕事中の従業員が居るのですからその方たちに配慮すべきでしょう。

要するに事業場は、指揮命令に従い労務を提供する場ですから、私語は慎むべきなのです。

また、「私語を話してください」との指揮命令を受けることはあり得ないと思いますので、就業時間中に私語を話すことは指揮命令違反と考えるのが妥当でしょう。

ただ、ヒトは弱い生き物ですから、完全に私語をなくすのは難しいのかもしれません。
ですから、私語を100%慎めとは言えませんが30秒以内にして欲しいものですね。

ちなみに製造業のラインでは、私語は一言も話せないのが現状です。
トイレいけないし、喫煙もできません。

この前提で、時間外手当の考え方があるので、私語も自由、トイレに行くのも自由、喫煙も自由、スマホチェックも自由な職場での時間外手当の1分単位の支払いに抵抗感があるのは私だけでしょうか?

一般の従業員は、480分(8時間)労働の間、私語を何分話しますか?
トイレに行くために何分席を離れますか?
スマホチェックに何分費やしていますか?
喫煙のために何分費やしていますか?

その時間、すべて、賃金が支払われていることを従業員によくよく理解させるべきなのでしょうか。

でも、考えようによっては、私語、トイレ、喫煙、スマホチェックなど、明確に労務を提供していない時間はまだ、マシなのかもしれません。

これらの状態は、私が開発した「タイムクリエイトマネジメントシステム」では、「蒸発状態」と呼んでいます。

職場に存在しないことと同じですから。
この「蒸発状態」は、存在していないことが明確なのですが、厄介なのは、「のそり状態」です。

「のそり状態」とは、明確にさぼっている状態ではないのですが、本来持っている能力の半分も発揮していないでのそりのそりと作業している状態のことです。

この「のそり状態」は、本当に厄介ですね。

【参考情報】人事評価制度とは?